同じ商品でも、30代と40代では響く広告が違う?
広告のターゲットは決まった。でも、どんなメッセージを届ければよいかわからない。そんなとき、生活者の行動データをAIで分析できたら、広告の企画はどう変わるでしょうか?
今回は、インティメート・マージャーのAIリサーチエージェントを使って、ファミリー向けSUVの広告訴求を考えてみました。

AIに生活者を調査してもらう? 「AI仮想モニター調査」とは
SUVの広告を考えるなら、AIに「30代と40代は何を重視する?」って聞けばいいの?
それもできるけど、AIの一般的な知識だけでは、実際の生活者がどんなことに関心を持っているか、確かめられないよね。
じゃあ、アンケート調査をするしかない?
そこで登場するのが、AIリサーチエージェントなんだ!
インティメート・マージャーの「データディスカバリーエージェント(DDA)」には、さまざまな分析を担う専門AIエージェントがあります。
その一つが、生活者の行動データを活用するAIリサーチエージェント。実際のWeb行動データと推定属性を基に、生活者の集団を仮想的な調査モニターとして分析します。
ここでは、この手法を「AI仮想モニター調査」と呼びます。
「仮想モニター」は分析上の呼び方。実在する回答者が今回の設問に直接回答したという意味ではありません。
仮想モニターって、AIが作り出した架空の人なの?
違うんだ! 実際のWeb行動を持つIDと、データから推定した属性を使って集計しているんだよ。
つまり、AIにそれっぽい回答を想像してもらうのではなく、データから生活者の傾向を調べるわけね。
実践! 30代と40代のファミリー層を比較してみた
今回、AIエージェントに質問したのはこちら。
ファミリー向けSUVの広告を考えています。30代・子あり層と40代・子あり層で、アウトドア、安全装備、燃費、高級車、購入比較への関心を比較してください。
分析の結果、年代によって興味深い違いが見えてきました。

各年代の子どもがいる層に占める関連行動条件の該当割合。各棒は共通の0〜14%目盛りです。行動テーマは重複する場合があります。
購入比較への関心はどちらも約12.5%。でも、安全装備では違いがあるのね。
そうなんだ! 30代の子育て世帯では、安全関連の情報への関心が、分析データ全体の平均と比べて3.64倍だったんだ!
全体平均の3.64倍! でも、42 UUで判断していい?
3.64倍
40代・子あり層の該当率は0.17%。小さな該当数のため、解釈には注意が必要です。
3.64倍ってすごい! じゃあ30代向け広告は、安全性を強調すれば決まりね。
ちょっと待って! 該当したのは42 UUなんだ。全体と比べて特徴的でも、人数が少ないから慎重に考えないといけないよ。
……なるほど。数字が大きく見えても、根拠の中身を確かめる必要があるのね。
そうなんだ! それに、安全関連の情報を見たからといって、その人がSUVを買いたいとは限らないんだ。
この42 UUは、実際に42人へアンケートを行った結果ではありません。分析対象データ内で、安全関連のWeb行動条件に該当したユニークID数です。AIリサーチエージェントでは、こうしたIDを仮想モニターとして扱い、傾向を分析しています。
AIに広告の訴求案も考えてもらった!
次に、集計結果を基に広告の訴求案を提案してもらいました。ここから先は実データを手がかりにAIが立てた仮説です。
| 対象 | データで確認した傾向 | AIが提案した訴求仮説 |
|---|---|---|
| 30代・子あり | 購入比較 12.65% | 初めての家族SUV選び・見積もり |
| 30代・子あり | アウトドア 4.77% | 荷室の広さ・家族キャンプ |
| 30代・子あり | 安全関連:全体平均の3.64倍(42 UU) | 安全装備・チャイルドシートの使いやすさ(探索的) |
| 40代・子あり | 購入比較 12.52% | 性能比較・買い替え |
| 40代・子あり | アウトドア 5.10% | 走破性・週末レジャー |
| 40代・子あり | 高級車 5.89%(全体平均の0.86倍) | 上質感・快適性(探索的) |
図4|年代別の広告訴求仮説。関心項目の該当者数・割合は集計結果、広告訴求はAIが提案した未検証の仮説です。
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なるほど。数字を集計するだけじゃなくて、広告のアイデアまで考えてくれるのね。
そうなんだ! でも、どの訴求が本当に響くかは、広告を配信してA/Bテストで確かめる必要があるよ。
つまり、AIが正解を決めるのではなく、人間が検証するための仮説をつくるのね。
まとめ|AIリサーチは「次に試すこと」を見つける手段
同じファミリー向けSUVでも、生活者の行動データから年代別の関心を比較し、違う広告の切り口を考えられます。大切なのは、数値で確認できたことと、AIが推論したことを区別することです。
AIに全部任せるんじゃなくて、AIと一緒に考えるということね。
その通り! データで発見して、AIと仮説をつくって、広告で確かめる。この繰り返しが大切なんだ!
次に試すべきアイデアを、身近な問いから探してみてね。
インティメート・マージャーはブースC-21に出展します。AIエージェントを活用した分析やマーケティング施策について、ぜひご相談ください。

本記事は2026年2月5日〜3月5日の分析用データセットを用い、Web行動条件別の該当UU数・構成比を集計したものです。年齢・子どもの有無にはIM-DMPの推定属性を使用しています。全体平均との比較は当該データセット内での条件該当割合によるものです。
仮想モニターは生活者データを分析上の調査対象として扱う表現であり、実在の回答者が今回の設問に回答したことを意味しません。データセット内の割合は日本全体の割合や広告配信可能人数ではなく、広告訴求はAIが提案した仮説であり広告効果を実証したものではありません。

iM(アイム)くん|IMマーケティングニュースのデータ活用ナビゲーター
好奇心旺盛で、いつも前向き。「まずやってみよう!」がモットーなんだ!
IM-DMPをはじめとするデータやAIの活用方法を、マーケティングの身近な課題や具体例を交えながらわかりやすく解説するよ。
冷静で分析が得意なパートナー・Mia(ミア)と一緒に、データから新しい仮説やインサイトを発見し、マーケティングの次のアクションにつなげていくんだ!

