顧客のペインポイントを見つける方法|表面的な要望と本当の課題を分けて考える

アクセス解析・効果測定

「もっと安くしてほしい」「機能を増やしてほしい」「もっと分かりやすい資料がほしい」。

顧客の声を集めていると、さまざまな要望が出てきます。しかし、その要望をそのまま施策へ変えていると、機能は増えたのに利用されない、値下げしたのに受注しない、コンテンツを増やしたのに問い合わせにつながらない、といったことが起こります。

なぜなら、顧客が口にした「欲しいもの」と、顧客の行動を止めている「本当の課題」は同じとは限らないからです。

ペインポイントの見つけ方で重要なのは、「何が欲しいですか?」と聞くだけではありません。

顧客が、

  • どの状況で困っているのか
  • 何をしようとして止まったのか
  • 現在はどうやって対処しているのか
  • なぜ現在の方法では不十分なのか
  • その問題によって何を失っているのか

まで確認し、発言・行動・データを重ねて課題を仮説化します。

インティメート・マージャーが扱ってきた顧客分析や商品開発でも、アンケートなどの意識データだけでなく、購買・閲覧などの行動データ、顧客のペイン・ゲイン、買う理由・買わない理由を組み合わせ、「何を改善することが重要なのか」を見極める考え方を重視してきました。

本記事では、表面的な要望と本当の顧客課題を分け、商品開発、マーケティング、営業施策に使えるペインポイントを見つける方法を解説します。

この記事の要点

  • ペインポイントは「顧客が言った要望」ではなく、目的達成を妨げている問題・不便・不安・損失です。
  • 「安くしてほしい」「機能がほしい」といった発言は、課題ではなく解決策への要望である場合があります。
  • 顧客の発言だけでなく、実際の行動、現在の代替手段、買わない理由まで確認します。
  • 定性データで「なぜ」を掘り、定量・行動データで「誰に・どの程度起きているか」を確認します。
  • ペインポイントは件数だけでなく、深刻度、頻度、事業影響、解決可能性から優先順位を付けます。
  1. ペインポイントとは?
  2. 表面的な要望とペインポイントは何が違う?
  3. ニーズ・ペインポイント・顧客インサイトの違い
  4. ペインポイントが見つからない理由
    1. 顧客へ「何が欲しいですか?」と聞いている
    2. 満足している顧客だけを見ている
    3. 顧客の発言だけを見ている
    4. 頻出する意見を最重要課題だと考えている
  5. 顧客のペインポイントを見つける7つの手順
    1. 手順1|最初に「どの顧客行動を理解したいか」を決める
    2. 手順2|解釈を入れず「起きた事実」を集める
    3. 手順3|問題が起きた「場面」を聞く
    4. 手順4|現在の「代替手段」を確認する
    5. 手順5|「それによって何が困るのか」をもう一段掘る
    6. 手順6|「買わない理由」も集める
    7. 手順7|課題仮説を他データで確かめる
  6. ペインポイントは5つの種類に分けると整理しやすい
  7. BtoBでは「利用者のペイン」と「意思決定者のペイン」を分ける
  8. 顧客インタビューではどんな質問をすればよい?
  9. N1から深く掘り、他顧客で広がりを確認する
  10. アンケートでは「不満がありますか?」だけで終わらせない
  11. AIはペインポイント発見にどう使える?
  12. AI分析では「頻度」と「深刻度」を分ける
  13. ペインポイントの優先順位をどう決める?
  14. ペインポイントを施策へつなげる
  15. ペインポイント発見の実務シート
  16. ペインポイントの見つけ方|実務チェックリスト
  17. まとめ|ペインポイントは「顧客が欲しいと言ったもの」の奥にある
  18. 顧客の声を、商品・マーケティング施策につながる課題へ変換したい方へ
  19. ペインポイントに関するよくある質問
    1. ペインポイントとは簡単に言うと何ですか?
    2. ペインポイントとニーズの違いは何ですか?
    3. 顧客のペインポイントはどうやって聞けばよいですか?
    4. 顧客の要望をそのまま商品改善に使ってはいけませんか?
    5. アンケートだけでペインポイントを見つけられますか?
    6. AIを使えば顧客の本当の課題を自動で見つけられますか?
    7. 見つかったペインポイントはどう優先順位を付ければよいですか?

ペインポイントとは?

ペインポイントとは、顧客が目的を達成しようとするときに感じている、問題、不便、不満、不安、負担、損失などを指します。

例えばBtoBサービスを検討する担当者なら、次のような状態です。

  • 情報が多すぎてどのサービスを選べばよいか分からない
  • 機能は理解できたが、自社で使えるか判断できない
  • 担当者本人は導入したいが、決裁者へ効果を説明できない
  • 新しいツールを導入すると運用負荷が増えそうで不安
  • 現在の業務が非効率だが、変更する方が大変だと感じている

重要なのは、ペインポイントを商品機能へ直接置き換えないことです。

「分析機能が足りない」という声があったとしても、本当の問題は分析機能の不足ではなく、「分析結果を見ても次の施策を決められない」ことかもしれません。

表面的な要望とペインポイントは何が違う?

顧客の発言 表面的な要望 背景として考えられるペインポイント
もっと安くしてほしい 値下げ 得られる価値を社内で説明できない/費用対効果を判断できない
機能を増やしてほしい 機能追加 現在の業務フローを一つの仕組みで完結できない
もっと資料がほしい 資料追加 比較・決裁に必要な情報が不足している
操作を簡単にしてほしい UI改善 担当者変更後も運用を継続できるか不安
サポートを増やしてほしい サポート強化 社内だけでは導入・運用を成功させられる自信がない

表面的な要望が間違っているわけではありません。

ただし、要望はすでに顧客自身が考えた「解決方法」である場合があります。

企業側が確認すべきなのは、その解決方法を求めるようになった元の問題です。

ニーズ・ペインポイント・顧客インサイトの違い

これらは実務で混同されやすい概念です。

概念 確認する問い
ペインポイント 何に困っているのか 導入効果を社内で説明できない
ニーズ どんな状態になりたいのか 根拠を持って導入判断したい
顧客インサイト仮説 なぜそれが行動を左右しているのか 担当者自身が納得するだけでは導入できず、決裁者へ正当化できる材料が必要なのではないか
施策 企業側は何を変えるか 決裁者向けの導入効果・条件・事例を提供する

ペインポイントは「問題」、ニーズは「実現したい状態」、インサイトは「その背景を説明する仮説」と分けると整理しやすくなります。

顧客インサイト全体の考え方については、顧客インサイトとは?ニーズとの違いと見つけ方を具体例で解説でも整理しています。

ペインポイントが見つからない理由

顧客へ「何が欲しいですか?」と聞いている

顧客は、自分の課題に対する最適な解決策を最初から知っているとは限りません。

そのため、欲しい機能を聞くより、

  • 最近困った場面
  • そのとき何をしようとしていたか
  • 何がうまくいかなかったか
  • 現在どう対処しているか

を聞いた方が、課題を捉えやすくなります。

満足している顧客だけを見ている

既存顧客だけを調査すると、「なぜ選ばれたか」は分かっても、「なぜ選ばれなかったか」が抜けます。

そこで、

  • 失注顧客
  • 解約顧客
  • 問い合わせ前に離脱した顧客
  • 競合を選んだ顧客
  • 検討したが何も導入しなかった顧客

も重要な調査対象になります。

顧客の発言だけを見ている

顧客が「価格が高い」と言っていても、値下げして受注しなければ、価格以外の理由がある可能性があります。

発言だけでなく、閲覧、比較、問い合わせ、商談、購買、利用、解約などの行動も合わせて確認します。

頻出する意見を最重要課題だと考えている

多く出る意見が必ずしも事業上もっとも重要とは限りません。

少数でも、

  • 大型案件の失注につながっている
  • 継続利用を止めている
  • 特定の重要顧客に共通する
  • 新しい市場機会につながる

課題なら、優先度が高い可能性があります。

顧客のペインポイントを見つける7つの手順

手順1|最初に「どの顧客行動を理解したいか」を決める

「顧客の課題を知りたい」だけでは範囲が広すぎます。

例えば、

  • なぜ資料請求後に商談へ進まないのか
  • なぜ比較ページを見ても問い合わせないのか
  • なぜ初回契約後に継続されないのか
  • なぜ競合サービスが選ばれるのか
  • なぜ特定機能が利用されないのか

のように、一つの行動へ絞ります。

課題探索は「誰について、どの行動の理由を知りたいか」を決めるところから始めます。

手順2|解釈を入れず「起きた事実」を集める

最初から「価格が問題だ」と原因を書かないようにします。

例えば、

  • 料金ページを3回閲覧している
  • 比較資料をダウンロードしている
  • 商談後に問い合わせが止まった
  • 「価格が高い」と発言した
  • 値引き提案後も受注しなかった

と、確認できた事実を並べます。

最後の「値引き後も受注しなかった」という情報まで見ると、「価格だけが問題ではないのではないか」という次の問いが生まれます。

手順3|問題が起きた「場面」を聞く

抽象的に「何に困っていますか?」と聞くより、具体的な出来事へ戻ります。

例えばBtoBの顧客インタビューなら、

  • 直近で困ったのはいつでしたか
  • そのとき何をしようとしていましたか
  • どこで作業・判断が止まりましたか
  • 誰が関わっていましたか
  • その問題が起きた後、どう対応しましたか

と聞きます。

意見ではなく、実際の行動・状況を確認するのがポイントです。

手順4|現在の「代替手段」を確認する

顧客が困っているなら、何らかの方法で対処していることがあります。

例えば、

  • 表計算で手作業している
  • 担当者が毎回調べている
  • 外部委託している
  • 別のツールを組み合わせている
  • 問題を放置している

などです。

代替手段を見ると、その顧客が問題解決にどの程度の時間・費用・手間をかけているかが分かります。

顧客がすでに何らかのコストを払って解決しようとしている問題は、課題の重要度を考える材料になります。

手順5|「それによって何が困るのか」をもう一段掘る

例えば顧客が、

「レポート作成に時間がかかる」

と話したとします。

ここで終わらず、

「時間がかかると、何に困りますか?」

と聞きます。

すると、

「分析に時間を使えない」

さらに、

「分析できないと、何に困りますか?」

と聞くと、

「次の施策を判断できない」

という背景が見えるかもしれません。

深さ
表面的な症状 レポート作成に時間がかかる
業務上の問題 分析時間が取れない
意思決定上の問題 次の施策を決められない
事業上の影響 改善のスピードが落ちる

深掘りの目的は、無理に心理分析することではありません。どの問題を解決すると顧客の状態が変わるのかを明確にすることです。

手順6|「買わない理由」も集める

ペインポイントを探すとき、購入理由だけを見るのは不十分です。

例えば、顧客に課題があっても、

  • 今すぐ解決するほど深刻ではない
  • 現在の方法でも十分
  • 変更する方が大変
  • 社内で優先順位が低い
  • 決裁者が必要性を感じていない
  • 導入リスクが大きい

なら、商品・サービスは選ばれません。

「困っていること」と「お金や手間をかけて解決したいこと」は区別します。

手順7|課題仮説を他データで確かめる

一人の顧客から深い課題が見つかっても、他の顧客に共通するとは限りません。

次の情報を重ねます。

データ ペインポイント探索で確認すること
顧客インタビュー 問題が起きる状況・背景
アンケート自由回答 同じ悩み・障壁が他にもあるか
営業・商談記録 比較・決裁・失注時に何が障壁になるか
問い合わせ 利用時に何につまずいているか
Web行動 どの情報を見て、どこで離脱するか
購買・契約 実際に選んだ・選ばなかった行動
解約・継続 価値を感じ続けられなかった理由

市場全体のニーズ確認については、市場ニーズの見つけ方とは?AI×定性・定量データで顧客の悩みを読み解く方法も参考になります。

ペインポイントは5つの種類に分けると整理しやすい

種類 代表的な問題 BtoBでの例
業務・プロセス 手間、時間、複雑さ レポート作成に毎回手作業が発生する
経済・成果 費用、損失、成果不足 施策費用に対して効果を説明できない
情報・判断 情報不足、不確実性 サービスの違いを比較できない
組織・合意形成 部門間調整、決裁 現場は必要だが決裁者へ説明できない
リスク・不安 失敗、変更、責任への不安 導入後に運用できなかった場合が心配

分類する目的はラベルを付けることではありません。

例えば「価格が高い」という発言が、経済的なペインなのか、意思決定・社内合意のペインなのかを見極めるために使います。

BtoBでは「利用者のペイン」と「意思決定者のペイン」を分ける

BtoBの顧客課題では、利用者だけを調査すると重要な課題を見落とす場合があります。

関係者 ペインポイントの例
実利用者 作業に時間がかかる、使いにくい
マネージャー 業務が属人化する、成果を管理できない
決裁者 投資効果を判断できない、失敗リスクが分からない
情報システム・管理部門 運用・連携・管理上の負荷が増える

利用者が「ぜひ使いたい」と考えていても、決裁者のペインを解決できなければ導入は進みません。

BtoBの顧客課題では、「困っている人」と「購入判断を止められる人」の両方を見ることが重要です。

顧客インタビューではどんな質問をすればよい?

ペインポイント探索では、未来の希望より過去・現在の具体的な行動を聞きます。

聞きたいこと 質問例
発生場面 最後にこの問題で困ったのはいつですか
目的 そのとき何をしようとしていましたか
障壁 どの段階で止まりましたか
代替 現在はどのように対処していますか
負担 現在の対応で最も大変なことは何ですか
影響 解決できないと何に影響しますか
優先度 他の課題と比べるとどの程度重要ですか
行動 これまで解決するために何か試しましたか
非購入 解決策を導入しなかった理由は何ですか

反対に、

「この機能があったら使いますか?」

のように企業側の解決策を先に提示すると、顧客がその前提に合わせて回答する可能性があります。

顧客インタビューの整理方法については、顧客インタビューをAIで分析するには?発言整理からインサイト抽出までで詳しく整理しています。

N1から深く掘り、他顧客で広がりを確認する

ペインポイント探索では、一人の顧客を深く見ることも有効です。

例えば「価格が高い」という一言を、

  • 何と比べて高いのか
  • 予算が不足しているのか
  • 価値が理解できていないのか
  • 効果を上司へ説明できないのか
  • 導入リスクに見合わないと考えているのか

まで掘ります。

一人から見つかった課題は仮説として扱い、その後、他の顧客インタビュー、アンケート、購買・利用データ、商談データなどで広がりを確認します。

N1分析の具体的な手順については、N1分析とは?一人の顧客から商品・マーケティング仮説を見つける方法も参考になります。

アンケートでは「不満がありますか?」だけで終わらせない

アンケートでペインポイントを確認する場合も、単純な満足度だけでは足りません。

例えば、

  • 現在どんな方法で対応しているか
  • どの工程に最も時間がかかるか
  • どの問題を最優先で解決したいか
  • 問題が起きる頻度
  • 解決できない場合の影響
  • 過去に解決策を検討したか
  • 導入しなかった理由

も確認します。

特に自由回答では、顧客自身の言葉で理由を書いてもらうことで、選択肢を作った側が想定していなかった課題を見つけられる場合があります。

自由回答をAIで分析する方法については、アンケートの自由回答をAIで分析する方法|分類・要約・仮説抽出の進め方でも解説しています。

AIはペインポイント発見にどう使える?

2026年現在、顧客との会話、アンケート自由回答、問い合わせ、商談メモなど大量の非構造化データをAIで分類・要約し、頻出テーマや特徴的な発言を探すことは以前より行いやすくなっています。

例えば、AIに、

  • 顧客の困り事を分類する
  • 表面的な要望と背景理由を分ける
  • 買わない理由を分類する
  • 顧客層ごとの違いを整理する
  • 少数だが深刻な問題を抽出する
  • 既存仮説と矛盾する発言を探す
  • 追加で聞くべき質問を作る

といった整理をさせることができます。

ただし、

「顧客の本当のペインポイントを教えて」

とAIに一度聞くだけでは不十分です。

AIが出す背景心理は、元データから直接確認できた事実ではなく、解釈・仮説を含みます。

AIはペインポイントを決定する道具ではなく、人が確認すべき仮説候補を絞る道具として使うのが重要です。

AI分析では「頻度」と「深刻度」を分ける

大量のVOCをAIで分類すると、件数の多い課題は見つけやすくなります。

しかし、頻出している問題がもっとも重要とは限りません。

評価軸 確認すること
頻度 どの程度繰り返し起きているか
深刻度 顧客への影響が大きいか
対象 重要顧客・特定セグメントで起きているか
事業影響 失注、解約、低利用などにつながっているか
解決可能性 自社の商品・施策で改善できるか

例えば問い合わせ件数が少なくても、大型案件が毎回同じ理由で失注しているなら、重要なペインポイントである可能性があります。

ペインポイントの優先順位をどう決める?

顧客課題が複数見つかったら、すべて同時に解決しようとしないようにします。

例えば次の4軸で評価します。

評価 確認すること
強さ 顧客にとってどれほど困る問題か
頻度 どれほど繰り返し発生するか
広がり どの顧客層に存在するか
事業適合性 自社が解決する意味・強みがあるか

「多くの人が少し困っている問題」と「一部の重要顧客が強く困っている問題」のどちらを優先するかは、事業戦略によって変わります。

ペインポイントの件数だけで優先順位を決めず、顧客価値と事業価値を両方見ます。

ペインポイントを施策へつなげる

ペインポイントを発見したら、すぐ特定の施策を正解だと決めるのではなく、複数の解決仮説を作ります。

ペインポイント 施策仮説の例
比較しても違いが分からない 比較表、選定基準、違いを解説するコンテンツ
導入効果を説明できない 決裁者向け資料、効果指標、事例
運用できるか不安 導入手順、必要体制、サポート情報
自社に合うか判断できない 対象条件、向いているケース、診断
業務負荷が高い 商品機能・業務フローそのものの改善

同じペインポイントでも、商品改善、コンテンツ、広告、営業、カスタマーサクセスなど複数の解決方法があります。

顧客の声を商品・施策へ変換する前に、何が本当の問題なのかを揃えることで、部門ごとの施策もつながりやすくなります。

ペインポイント発見の実務シート

項目 記載すること
対象顧客 誰についての課題か
顧客の発言 実際に言ったこと
観察事実 実際の行動・データ
発生状況 いつ・どんな場面で起きたか
達成したいこと 顧客が何をしようとしていたか
現在の対処 今どうやって解決しているか
現在の負担 時間・費用・手間・不安
放置時の影響 何ができなくなるか
ペインポイント仮説 本当に解決すべき問題は何か
反証 別の説明はないか
検証方法 何のデータで確認するか
施策候補 どんな解決方法が考えられるか

ペインポイントの見つけ方|実務チェックリスト

チェック項目 確認すること 不足している場合
対象 誰の課題なのか明確か 顧客条件を絞る
行動 どの行動を理解したいか明確か 購買・失注・離脱等へ絞る
事実 発言と解釈を分けているか 原文・行動を先に記録する
場面 具体的な出来事を聞いているか 直近の事例へ戻る
目的 顧客が何をしようとしていたか分かるか 達成したい状態を確認する
代替手段 現在どう対処しているか確認したか 現状の解決方法を聞く
負担 時間・費用・不安等を確認したか 問題の影響まで深掘る
非購入 買わない・変えない理由を確認したか 失注・離脱顧客も調べる
関係者 利用者以外の課題も確認したか 決裁者・管理部門も見る
定性 「なぜ」を確認しているか インタビュー・自由回答を追加する
定量 誰にどの程度ある課題か確認したか アンケート・行動データで検証する
反証 別の説明を検討したか 反対事例・少数意見を残す
優先度 件数だけで判断していないか 深刻度・事業影響を加える
施策 顧客要望をそのまま施策にしていないか 複数の解決案を作る

まとめ|ペインポイントは「顧客が欲しいと言ったもの」の奥にある

ペインポイントの見つけ方で重要なのは、顧客の声を疑うことではありません。

顧客の言葉を出発点に、もう一段深く見ることです。

何と言ったか

実際には何が起きたか

どんな状況で困ったか

現在どう対処しているか

その問題によって何を失っているか

本当に解決すべき課題は何か

他の顧客・データでも成立するか

という順番で考えます。

インティメート・マージャーが扱ってきた顧客分析・商品開発でも、アンケートのペイン・ゲインだけではなく、属性、購買、閲覧、利用、継続などを重ね、「何を改善することが重要なのか」を判断する考え方を重視しています。

「顧客が何を欲しいか」より先に、「なぜ今の状態では困るのか」を理解する。その課題が明確になって初めて、商品機能、価格、広告、コンテンツ、営業といった解決策を比較できます。

顧客の声を施策案へ直結させるのではなく、一度「課題仮説」へ変換することが、表面的な要望から本当の課題を分けるポイントです。

顧客の声を、商品・マーケティング施策につながる課題へ変換したい方へ

顧客の声を実務へ活かすには、アンケートやインタビューで得られた発言をそのまま施策へ反映するのではなく、購買、Web閲覧、商談、失注などの行動データと組み合わせながら、「なぜ買うのか」「なぜ買わないのか」という仮説へ整理することが重要です。

「顧客の声は集めているが、どの課題を優先すべきか判断できない」「定性データと行動データをどう組み合わせればよいか分からない」「顧客理解を商品開発や広告、コンテンツ、営業施策までつなげたい」という方は、AIと定性・定量データを活用して“売れる理由”を見つける商品開発をテーマにしたアーカイブ配信をご覧ください。

顧客の声から課題仮説を作り、定量データや行動データで市場性や優先順位を確認しながら、「売れる理由」「買わない理由」を具体的な商品・マーケティング施策へ落とし込むための考え方を紹介しています。

AI×定性・定量データで「売れる理由」を見つける商品開発のアーカイブ配信を見る

ペインポイントに関するよくある質問

ペインポイントとは簡単に言うと何ですか?

顧客が目的を達成しようとするときに感じている問題、不便、不安、負担、損失などです。商品への要望そのものではなく、その要望が生まれた背景にある問題を指します。

ペインポイントとニーズの違いは何ですか?

ペインポイントは現在困っている状態、ニーズはそこから実現したい状態と整理できます。例えば「社内で導入効果を説明できない」がペイン、「根拠を持って導入判断したい」がニーズです。

顧客のペインポイントはどうやって聞けばよいですか?

「何に困っていますか?」だけでなく、直近で問題が起きた場面、何をしようとしていたか、どこで止まったか、現在どう対処しているか、その問題で何ができなくなるかを聞きます。

顧客の要望をそのまま商品改善に使ってはいけませんか?

要望自体も重要な情報ですが、そのまま最適な解決策とは限りません。「なぜその機能が必要なのか」「それがないことで何に困っているのか」を確認してから施策を判断します。

アンケートだけでペインポイントを見つけられますか?

仮説を作る材料にはできますが、選択式回答だけでは背景が分かりにくい場合があります。自由回答、インタビュー、営業情報、購買・行動データなどを組み合わせると確認しやすくなります。

AIを使えば顧客の本当の課題を自動で見つけられますか?

AIは大量の顧客発言の分類、共通テーマ、例外、買わない理由などを整理する補助に使えます。ただし、AIが推測した心理は仮説です。元発言や実際の行動データと照合して判断する必要があります。

見つかったペインポイントはどう優先順位を付ければよいですか?

発生件数だけでなく、課題の深刻度、頻度、対象顧客、失注・解約などの事業影響、自社が解決できるかという観点で評価します。

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