スマートフォン広告市場の新星、パングル:Dynalystとの連携と広告流通量増加の影響

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パングルの可能性:スマートフォン広告市場への新たな挑戦

サイバーエージェントが運営するスマートフォン向けパフォーマンス型広告プラットフォーム「Dynalyst」が、TikTok for Businessのアドネットワーク「Pangle」との連携を開始しました。これによりDynalystのユーザーはPangleを通じてTikTokユーザーに直接アプローチすることが可能になりました。さらに、グローバルな広告技術企業であるThe Trade Deskも、アプリ広告在庫を拡充するためにPangleと提携を発表。これにより、日本におけるアプリ広告の流通量が一気に増えることとなりました。これらの動きを見る限り、スマートフォン広告市場においてPangleの存在感が増してきていることが分かります。

パングルとは:広告市場での新たなプレイヤー

先ほど触れたPangleとは、TikTok for Businessが運営する広告ネットワークのことを指します。Pangleは主に広告主とアプリ開発者をつなげ、その双方が収益を最大化することを支援します。広告主に対しては、TikTokなどのプラットフォームで商品やサービスを宣伝する手段を提供し、効果的な広告配信を可能にします。一方、アプリ開発者に対しては、自分たちの作ったアプリ内に広告を配信することで稼ぐ手段を提供します。言い換えれば、Pangleは広告市場のマーケットプレイスとも言うべき存在なのです。

パングルの強み:サプライとデマンドのバランスが生み出す効果

アプリ広告市場におけるPangleの成長は目覚ましく、その強さの一因はサプライとデマンドのバランスにあります。従来の広告市場では供給サイド(広告主)と需要サイド(コンテンツユーザー)の間に調整役としてのアドネットワークが位置していましたが、Pangleはこの両者を直接つなげることで、効率的な広告配信を実現しています。さらに、TikTokのような大規模なプラットフォームをバックに持つことで、広告主に対しては広範囲でのリーチを、アプリ開発者に対しては高い収益化を約束します。

パングルの未来:広告マネタイズの新スタンダードへ

Pangleとの連携を始めたサイバーエージェントやThe Trade Deskだけでなく、広告代理店であるジーニーもPangleとの連携を開始しています。また「東京ゲームショウ2022」では、TikTok for Businessが初出展を果たし、Pangleの広告マネタイズが課金型ゲームに新たな収益をもたらすというセッションが行われました。これらの動きを見ると、Pangleは既存のアドネットワークにとって、新たなマーケットの拡大とその影響力を体現する存在と言えるでしょう。広告マネタイズの新たなスタンダードとして、Pangleが今後どのように広告市場を変えていくのか、期待が高まります。