クッキー規制後のデータ活用戦略とは?ファーストパーティーデータの重要性
本記事では、ユミルリンク株式会社マーケティング本部の五月女 翔氏と、株式会社インティメート・マージャー代表取締役の簗島 亮次氏による、クッキー規制後のデータ活用戦略についてのセミナー内容をお届けします。
登壇者紹介
五月女 翔氏は、ユミルリンク株式会社のマーケティング本部に所属し、自社のメールマーケティングやマーケティング業務に携わっています。年間60回以上のセミナー講師も務めています。
簗島 亮次氏は、株式会社インティメート・マージャーの代表取締役を務めています。データ活用における変化について、豊富な知見を持っています。
クッキー規制の現状と企業への影響
簗島氏によると、現状のクッキー規制は一段落しているものの、今後も変化は続くとのことです。
現在の状況は一時的に落ち着いていますが、今後も変化が続く見込みです。たとえば、GoogleはChromeでサードパーティークッキーの規制自体は実施しない方針を示していますが、ユーザーが自分のデータを管理し、提供を選択できるようにする取り組みを進めています。従って、大きな変化はないものの、今後も状況は少しずつ変わっていくと考えられます。
(簗島氏, 株式会社インティメート・マージャー)
企業への影響としては、法律面での対応とブラウザの規制面での対応が求められています。特に、サードパーティークッキーが使えないブラウザが増えてきているため、新しいマーケティング手法の導入が必要になってきています。
ファーストパーティーデータの重要性
クッキー規制が進む中、自社で直接収集したファーストパーティーデータの活用が重要になってきています。五月女氏は次のように述べています。
顧客データを管理するプラットフォーム、例えばCTPのような顧客管理システムや、メール、SMS、SNSなどの顧客とのコミュニケーションツールを適切に組み合わせ、効果的に活用することが重要です。これにより、新規顧客への依存を減らし、既存顧客との関係を強化する体制づくりが今後ますます求められると考えられます。
(五月女氏, ユミルリンク株式会社)
ファーストパーティーデータをCRM(顧客関係管理)やMA(マーケティングオートメーション)ツールと連携させることで、効果的なマーケティング施策を打つことができます。
メールマーケティングにおけるデータ活用
ファーストパーティーデータを活用する上で、メールマーケティングは非常に有効な手段です。五月女氏は、メールのコンテンツの重要性を次のように強調しています。
最近では、メールのコンテンツが非常に重要視されるようになってきました。もちろん、メール配信システムも大切ですが、それ以上に重要なのは、どのような内容のメールを送るか、そして相手のニーズをきちんと理解して配信することです。誰に対して、どんなメッセージを伝えるかを意識することが、効果的なメールマーケティングの鍵となります。
(五月女氏, ユミルリンク株式会社)
メールの開封率やクリック率を分析し、適切なコンテンツを適切な人に送ることが重要です。また、生成AIを活用することで、パーソナライズされたメールコンテンツを効率的に作成することも可能になってきています。
まとめ
クッキー規制が進む中、ファーストパーティーデータの活用が重要になってきています。特に、メールマーケティングにおいては、適切なコンテンツを適切な人に送ることが求められます。CRMやMAツールとデータを連携させ、生成AIも活用しながら、効果的なマーケティング施策を打っていくことが求められています。