YouTubeやテレビCMの認知広告の適切な効果分析とデータ活用による動画広告運用の秘訣
本セミナーでは、動画広告の最前線で活躍する2人の専門家をお招きしました。株式会社インティメート・マージャー代表取締役の簗島亮次氏と、ノバセル株式会社のWEB事業責任者である大江隆允氏です。
登壇者紹介
大江氏は、自社のラクスルというサービスを約6年間で60億円もの広告費を投下し、認知率60%、売上も右肩上がりに伸ばすことに成功しました。その要因は、指名検索の変化値を追ってきたことだったそうです。
簗島氏は、アドテクノロジーの領域で培ったノウハウを活かし、デジタルマーケティングのインフラ全般をデータで支える事業を展開しています。特にDMP※1の分野では、国内でもトップクラスの実績を誇ります。
お二人からは、効果的な動画広告の運用方法や、データ活用のコツなどを伺いました。
動画広告活用の最前線
ここ数年、スマートフォンの普及やコネクテッドTVの利用増加を背景に、動画広告の活用が急速に進んでいます。しかし、動画広告を出稿したものの、その効果がよく分からないという課題を抱える企業も多く存在します。動画広告の効果測定には、従来の指標だけでは不十分なのです。(大江氏)
効果分析から見る動画広告活用のコツ
従来は、ブランドリフトサーベイや視聴完了率などで効果を測定していましたが、最近では検索流入数や購買数、来店数など、より直接的な指標で効果を見るケースが増えてきました。リアルタイムに効果が分かるので、PDCAサイクルを回しやすいのが利点です。(簗島氏)
YouTubeの場合、ターゲティングの精度を上げるために、デモグラフィック属性と興味関心を組み合わせたり、特定のキーワードやウェブサイトの閲覧履歴などを活用したりできます。データをフル活用して、適切なターゲットに最適なクリエイティブを届けることが肝心です。(大江氏)
データ活用が切り拓く、動画広告の未来
お二人に、動画広告の未来についても伺いました。
インティメート・マージャー社のデータを活用することで、YouTubeで培ったノウハウを他の媒体にも展開できます。各メディアの特性を踏まえたクロスメディア戦略が、今後ますます重要になってきます。(大江氏)
バナー広告などは、ユーザーの行動履歴に基づいてターゲティングするので、ある程度興味関心が明確な人にしかアプローチできません。一方、動画広告は、まだ顕在化していないユーザーにもアプローチできます。新たな顧客を開拓し、自社を選んでもらえる関係を築くチャンスなのです。(簗島氏)
データ活用が進むことで、動画広告はますます効果的なマーケティング施策になっていくでしょう。本セミナーを通じて、その可能性の一端を感じていただけたのではないでしょうか。
※1 DMP: Data Management Platform の略。企業が持つ顧客データと外部データを統合し、マーケティングに活用するための基盤システム。