はじめに
Google アナリティクス 4(GA4)は、ウェブサイトやアプリのユーザーエンゲージメントを測定するための強力なツールです。エンゲージメント指標は、ユーザーがサイトやアプリとどのように関わっているかを示す重要な指標であり、ビジネスの成功を評価する上で欠かせません。しかし、自社のエンゲージメント指標の数値だけでは、パフォーマンスの良し悪しを判断することは難しいでしょう。そこで重要になるのが、業界別のベンチマークデータです。当社では、様々な業界のGA4データを分析し、エンゲージメント指標のベンチマークを導き出してきました。本記事では、GA4のエンゲージメント指標の業界別ベンチマークデータを紹介し、自社サイトの立ち位置を把握する方法を解説します。
GA4におけるエンゲージメント指標の概要
GA4では、ユーザーエンゲージメントを測定するための様々な指標が用意されています。主なエンゲージメント指標は以下の通りです。
エンゲージメント率
エンゲージメント率は、GA4における重要な指標の一つです。これは、全セッション数のうち、エンゲージメントが発生したセッションの割合を示します。エンゲージメントの条件は、以下の3つのいずれかを満たすことです。
- 10秒以上の滞在
- 2ページ以上の閲覧
- コンバージョンイベントの発生
エンゲージメント率が高いほど、ユーザーがサイトやアプリに興味を持ち、積極的に関わっていることを示します。
平均エンゲージメント時間
平均エンゲージメント時間は、ユーザーがサイトやアプリに滞在した時間の平均値です。この指標は、コンテンツの質や関連性、ユーザビリティなどを評価する上で重要な指標となります。
スクロール率
スクロール率は、ページの特定の地点までスクロールしたセッションの割合を示します。この指標は、コンテンツの興味深さや、ページデザインの効果を測定するのに役立ちます。
業界別のエンゲージメント指標ベンチマーク
当社では、様々な業界のGA4データを分析し、エンゲージメント指標のベンチマークを導き出しました。以下に、主要な業界のベンチマークデータを紹介します。
小売業
- エンゲージメント率:60-70%
- 平均エンゲージメント時間:2-3分
- スクロール率(50%到達):40-50%
旅行・観光業
- エンゲージメント率:50-60%
- 平均エンゲージメント時間:3-4分
- スクロール率(50%到達):30-40%
金融業
- エンゲージメント率:70-80%
- 平均エンゲージメント時間:4-5分
- スクロール率(50%到達):50-60%
メディア・エンターテインメント
- エンゲージメント率:80-90%
- 平均エンゲージメント時間:5-6分
- スクロール率(50%到達):60-70%
これらのベンチマークデータは、自社サイトのエンゲージメント指標を評価する上で、重要な参考値となります。
自社サイトのエンゲージメント指標の評価方法
GA4のエンゲージメント指標のベンチマークデータを活用して、自社サイトのパフォーマンスを評価するには、以下の手順を踏みます。
自社サイトのエンゲージメント指標を確認
まず、GA4のレポートを使って、自社サイトのエンゲージメント率、平均エンゲージメント時間、スクロール率などの指標を確認します。これらの数値を、業界別のベンチマークデータと比較する準備をします。
業界別ベンチマークとの比較
自社サイトのエンゲージメント指標を、業界別のベンチマークデータと比較します。自社サイトの数値が、業界平均を上回っている場合は、ユーザーエンゲージメントの面で優れたパフォーマンスを示していると言えます。一方、業界平均を下回っている場合は、改善の余地があると考えられます。
改善点の特定と施策の立案
自社サイトのエンゲージメント指標が業界平均を下回っている場合は、改善点を特定し、施策を立案する必要があります。例えば、コンテンツの質や関連性を高めたり、ユーザビリティを改善したりすることで、エンゲージメント指標の向上を図ることができます。
おわりに
GA4のエンゲージメント指標は、ウェブサイトやアプリのユーザーエンゲージメントを評価する上で重要な指標です。業界別のベンチマークデータを活用することで、自社サイトのパフォーマンスを客観的に評価し、改善点を特定することができます。本記事では、GA4のエンゲージメント指標の概要と、業界別のベンチマークデータを紹介しました。自社サイトのエンゲージメント指標を業界平均と比較し、改善施策を立案することで、ユーザーエンゲージメントの向上を図ることができます。
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