はじめに
デジタル広告を運用する上で、広告の効果測定は欠かせません。特に、コンバージョン(成果)の計測は、広告の費用対効果を評価し、改善策を立案するために重要です。Microsoft広告とGoogle広告は、それぞれ独自のタグを使ってコンバージョンを計測します。当社では、両広告プラットフォームのタグの特徴と使い分け方について研究を重ねてきました。本記事では、その知見をもとに、Microsoft広告のタグとGoogle広告のタグの違いを解説します。
Microsoft広告のタグ:UETタグ
Microsoft広告では、「ユニバーサルイベントトラッキング(UET)タグ」を使ってコンバージョンを計測します。UETタグは、以下のような特徴があります。
ユーザー行動の追跡
UETタグは、ウェブサイトを訪問したユーザーの行動を追跡します。これにより、広告のクリック後のユーザー行動を把握し、コンバージョンに至るまでの流れを分析できます。
リマーケティングリストの作成
UETタグで収集したデータを使って、リマーケティングリストを作成できます。リマーケティングリストは、過去にウェブサイトを訪問したユーザーに対して、再度広告を配信するために使用します。
柔軟なコンバージョン設定
UETタグでは、柔軟にコンバージョンを設定できます。例えば、特定のページへの到達やボタンのクリックなど、様々なアクションをコンバージョンとして定義できます。
Google広告のタグ:グローバルサイトタグとイベントスニペット
Google広告では、「グローバルサイトタグ」と「イベントスニペット」の2種類のタグを使ってコンバージョンを計測します。それぞれの特徴は以下の通りです。
グローバルサイトタグ
グローバルサイトタグは、ウェブサイトのすべてのページに設置するタグです。このタグにより、ユーザーのサイト内での行動を追跡し、リマーケティングリストの作成に活用できます。
イベントスニペット
イベントスニペットは、コンバージョンを計測したいページやボタンに設置するタグです。グローバルサイトタグと組み合わせて使用することで、特定のアクションをコンバージョンとして計測できます。
Microsoft広告のタグとGoogle広告のタグの違い
Microsoft広告のUETタグとGoogle広告のタグには、以下のような違いがあります。
設置方法
UETタグは、ウェブサイトのすべてのページに1つのタグを設置するだけで済みます。一方、Google広告では、グローバルサイトタグとイベントスニペットの2種類のタグを設置する必要があります。
コンバージョン設定の柔軟性
UETタグでは、コンバージョンの設定がより柔軟です。特定のページへの到達やボタンのクリックなど、様々なアクションをコンバージョンとして定義できます。Google広告では、イベントスニペットを使ってコンバージョンを計測しますが、設定の自由度はやや劣ります。
リマーケティング機能
両タグとも、リマーケティングリストの作成に活用できます。ただし、Google広告の方が、よりセグメント化されたリマーケティングリストを作成できる点で優れています。
タグの使い分け方
Microsoft広告とGoogle広告のタグは、それぞれ特徴が異なるため、適切に使い分ける必要があります。
Microsoft広告の場合
Microsoft広告を運用する場合は、UETタグを設置しましょう。特に、コンバージョンの設定を柔軟に行いたい場合や、リマーケティングリストの作成を重視しない場合に適しています。
Google広告の場合
Google広告を運用する場合は、グローバルサイトタグとイベントスニペットを設置しましょう。リマーケティング機能を活用したい場合や、より詳細なユーザー行動の分析を行いたい場合に適しています。
両方の広告を運用する場合
Microsoft広告とGoogle広告の両方を運用する場合は、それぞれのタグを設置する必要があります。ただし、タグの設置によってサイトの表示速度が低下する可能性があるため、タグマネジメントツールの利用を検討しましょう。
おわりに
Microsoft広告のUETタグとGoogle広告のタグは、それぞれ特徴が異なります。コンバージョン計測の柔軟性やリマーケティング機能など、目的に応じて適切なタグを選択し、設置することが重要です。本記事では、Microsoft広告のタグとGoogle広告のタグの違いについて解説しました。デジタル広告を運用する上で、タグの理解は欠かせません。ぜひ参考にして、効果的な広告運用につなげてください。
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