GA4のカスタムディメンション設定と活用法 – UAユーザー必見の移行ガイド

デジタルマーケティング担当者にとって、Google Analytics 4（GA4）への移行は避けられない課題です。特に、カスタムディメンションの設定は、より詳細で意味のあるデータ分析を行うために重要な役割を果たします。本記事では、GA4のカスタムディメンション設定方法と活用のコツを、ユニバーサルアナリティクス（UA）からの移行に焦点を当てて解説します。

GA4のカスタムディメンションとは

GA4のカスタムディメンションとは、独自の分析軸を設定してレポートで分析できる機能のことです。GA4のカスタムディメンションを使うと、デフォルトで設定されたイベント以外のデータを取得できるようになります。より詳細なデータを取得して分析したいときにおすすめの機能です。

ディメンションとは

GA4における「ディメンション」とは、アクセス解析の分析軸となる項目のことです。GA4のレポートでは、左側にディメンションが、右側に指標が表示されます。例えば、ディメンションとして「ページタイトルとスクリーン名」が設定され、ページタイトルとスクリーン名ごとの表示回数やユーザー数などの指標が表示されます。

UAからGA4へのカスタムディメンション移行のポイント

UAのカスタムディメンション設定をもとに事前の設計が重要

UAのカスタムディメンションをGA4でも分析軸として活用したい場合、事前の設計が重要です。GA4で作成できるカスタムディメンションの数には上限があるためです。また、企業によっては、他部署との確認や調整も必要となり、確認工数がかかります。そこで、UAで計測していた項目をGA4で再定義するために、以下のように表でまとめて準備することをおすすめします。

▼UAのカスタムディメンションをもとにGA4で再定義する場合の設定例

カスタムディメンションの設定前にデータの計測が必要

GA4のイベントパラメータやユーザープロパティは、事前にデータを計測しなければ、選択項目として設定画面に表示されません。手入力でも設定できますが、ヒューマンエラーが起こる可能性があります。そのため、データを計測した後にカスタムディメンションを設定する方が良いでしょう。

GA4のカスタムディメンションの設定方法

カスタムディメンションをGA4に登録する

カスタムディメンションの登録は、GA4の設定画面で行います。

1. 「管理」タブ内の「カスタム定義」をクリック
2. 「カスタムディメンション」タブをクリック
3. 「カスタムディメンションを作成」をクリック
4. 必要な情報を入力し、「作成」をクリック

トラッキングコードをパラメータを送信する

カスタムディメンションを設定するためには、取りたい情報を独自のイベントとしてGA4に送信する必要があります。Googleが推奨しているイベントで解決する場合もあるので、まずはそちらを検討しましょう。

GA4のレポートでカスタムディメンションを利用して分析する

設定したカスタムディメンションは、GA4のレポートで利用できます。必要に応じてレポートの種別を選択し、ディメンションにカスタムディメンションを指定します。

GA4のカスタムディメンションの活用例

ユーザースコープのカスタムディメンション

会員ランクや購入頻度のようなユーザーに関連する独自の属性を追加する場合は、ユーザースコープのカスタムディメンションを使用します。これにより、ユーザーの属性ごとの行動や傾向を分析できます。

イベントスコープのカスタムディメンション

押されたボタンや選択された項目のようなユーザーが取った行動に関連する独自の属性を追加する場合は、イベントスコープのカスタムディメンションを使用します。これにより、ユーザーの行動をより詳細に分析できます。

アイテムスコープのカスタムディメンション

色やサイズ、セール品かどうかのような購入する商品に関連する独自の属性を追加する場合は、アイテムスコープのカスタムディメンションを使用します。これにより、商品の属性ごとの売上や人気度を分析できます。

まとめ

GA4のカスタムディメンションは、UAからの移行において重要な役割を果たします。事前の設計と適切な設定により、より詳細で意味のあるデータ分析が可能になります。UAで計測していた項目をGA4で再定義し、データを計測した後にカスタムディメンションを設定することが大切です。ユーザースコープ、イベントスコープ、アイテムスコープのカスタムディメンションを活用し、ユーザーの属性や行動、商品の属性ごとの分析を行いましょう。GA4への移行は簡単ではありませんが、カスタムディメンションを効果的に活用することで、データ分析の質を高め、マーケティング戦略の強化につなげることができます。是非、この機会にGA4のカスタムディメンションについて理解を深め、活用方法を検討してみてください。