ポストクッキー時代でのデジタルマーケ施策 コンバージョンAPI × CDP × DMP~ためて・つなげて・活用するデータに強い企業が実践していること~

セミナーブログ

2024年5月15日、株式会社インティメート・マージャー、株式会社データX、ソウルドアウト株式会社の3社共催によるセミナー「ポストクッキー時代でのデジタルマーケ施策 コンバージョンAPI × CDP × DMP~ためて・つなげて・活用するデータに強い企業が実践していること~」が開催されました。本記事では、株式会社インティメート・マージャーのデジタルマーケティング担当の視点から、セミナーの内容をレポートします。

セミナー登壇企業の紹介

まず、セミナーに登壇した3社について簡単に紹介します。

  • 株式会社インティメート・マージャー: アドテクノロジーの領域でDMP(データマネジメントプラットフォーム)サービスの提供、運用、開発を行う企業。
  • 株式会社データX: データマーケティングの授業「B→dash」を展開し、マーケティング領域の強化に取り組む企業。
  • ソウルドアウト株式会社: 日本全国のベンチャー企業や中小企業のデジタルマーケティング、ソフトウェア開発、メディア制作・運営、DXの領域を支援する企業。

各社の登壇者からは、ポストクッキー時代のデジタルマーケティング施策について、それぞれの取り組みが紹介されました。

サードパーティークッキー規制とその影響

株式会社データXの登壇者からは、サードパーティークッキー規制の概要と、それがデジタルマーケティングに与える影響について解説がありました。

サードパーティークッキーとは、自社サイト以外の第三者が提供するクッキーのことを指します。これまでは、サードパーティークッキーを利用することで、ユーザーの行動履歴などを分析し、より効果的な広告配信やターゲティングを行うことができました。しかし、プライバシー保護の観点から、サードパーティークッキーの利用が制限される動きが進んでいます。

サードパーティークッキーが利用できなくなることで、以下のような影響が予想されます。

  • オーディエンスターゲティングの精度低下
  • 広告のパーソナライズ配信の難化
  • コンバージョン測定の精度低下
  • リターゲティング広告の配信難化

こうした影響に対応するためには、ファーストパーティーデータ(自社で収集した顧客データ)の活用や、コンテキストターゲティング(サイトのコンテンツに合わせた広告配信)など、新たな施策が求められます。

CDP(カスタマーデータプラットフォーム)の重要性

ファーストパーティーデータを活用するためには、CDP(カスタマーデータプラットフォーム)の導入が有効です。CDPは、様々なチャネルから収集した顧客データを統合・管理するためのプラットフォームです。

株式会社データXの登壇者からは、CDPを活用することで、以下のようなメリットが得られると説明がありました。

  • 顧客理解の深化: 統合された顧客データを分析することで、顧客の行動や属性をより深く理解できる。
  • 最適なコミュニケーションの実現: 顧客の特性に合わせたパーソナライズされたアプローチが可能になる。
  • マーケティング施策の効果測定: 各施策の効果を横断的に分析し、PDCAサイクルを回すことができる。

CDPの導入には一定のコストや体制構築が必要ですが、長期的な視点で見れば、顧客体験の向上や売上拡大につながる投資と言えるでしょう。

ポストクッキー時代のソリューション

株式会社インティメート・マージャーの登壇者からは、同社が提供するポストクッキー時代のソリューションについて紹介がありました。

同社では、「IMUID(インティメート・マージャー ユーザーID)」と呼ばれる独自の共通IDを提供しています。IMUIDは、サードパーティークッキーの代替となるIDで、国内外の様々なDSP(デマンドサイドプラットフォーム)やSSP(サプライサイドプラットフォーム)と連携しています。

IMUIDを活用することで、以下のようなメリットが得られます。

  • クロスデバイスでのユーザー行動の把握: スマートフォンとPCなど、複数デバイスをまたいだユーザー行動を分析できる。
  • オーディエンスターゲティングの実現: サードパーティークッキーに依存しない形で、オーディエンスデータを活用したターゲティング広告が配信できる。
  • コンバージョン測定の精度向上: IMUIDを用いることで、より正確なコンバージョン測定が可能になる。

株式会社インティメート・マージャーでは、こうしたソリューションを通じて、企業のデジタルマーケティングを支援しています。

コンバージョン測定における課題と対策

ソウルドアウト株式会社の登壇者からは、コンバージョン測定における課題と対策について解説がありました。

サードパーティークッキーの規制により、従来のコンバージョン測定手法では、正確な測定が難しくなっています。例えば、広告をクリックしたユーザーと、実際にコンバージョンしたユーザーを紐付けることが困難になります。

こうした課題に対応するため、各広告プラットフォームでは、サーバーサイドでのコンバージョン測定を可能にする「コンバージョンAPI」と呼ばれる仕組みを提供しています。コンバージョンAPIを利用することで、クッキーに依存しない形でのコンバージョン測定が実現できます。

ソウルドアウト株式会社では、コンバージョンAPIに対応した「DATA CONTROL」というツールを開発。これを利用することで、広告主は容易にコンバージョンAPIを導入し、コンバージョン測定の精度を高めることができます。

まとめ

セミナーを通じて、ポストクッキー時代のデジタルマーケティングにおいては、以下のような取り組みが重要であることが分かりました。

  1. ファーストパーティーデータの収集と活用
  2. CDPの導入によるデータ基盤の構築
  3. サードパーティークッキーに代わるソリューションの活用
  4. コンバージョン測定手法の見直しと、コンバージョンAPIなどの新しい技術の導入

企業には、これらの施策を自社の状況に合わせて適切に選択・実行していくことが求められます。一方で、セミナーに登壇した3社のように、専門性の高いソリューションを提供する企業との連携も有効でしょう。

ポストクッキー時代のデジタルマーケティングには、様々な課題がありますが、同時にチャンスでもあります。新しい技術やアプローチを柔軟に取り入れながら、ユーザーとの良好な関係性を構築していくことが、これからのマーケターに求められる重要なスキルと言えそうです。

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