メタのAI広告ツールが400万社超に利用拡大
Meta(メタ)は、画像、動画、テキストを生成するAIツールを含む、生成AI(文章、画像、動画などのコンテンツをAIが生成する技術)ツールを、400万以上の広告主が利用していることを発表しました。この数字は、MetaのAI戦略が広告業界で急速に浸透していることを示しています。
2024年第4四半期の好調な業績とAIへの投資
Metaは、2024年第4四半期に前年同期比21%増の483.9億ドルの収益を上げました。この好調な業績の背景には、広告表示回数の増加(6%増)と平均広告単価の上昇(14%増)があります。特に、CPM(Cost Per Mille:広告表示1000回あたりのコスト)は、Metaの広告精度が向上し、コンバージョン(成果)が増加するにつれて、今後も上昇する見込みです。
生成AIへの注力とオープンソース戦略
Metaは、生成AIの開発に注力しており、その技術をオープンソースで提供しています。これにより、他の開発者が独自のモデルを構築する際にMetaの技術を活用できます。実際、中国のDeepSeekはMetaのオープンソース技術を基にAIプラットフォームを開発しました。Metaは、AIがビジネスの中核となる中で、このようなオープンソース戦略が自社のビジネスにプラスになると考えています。
2025年を「決定的な年」と位置づけるMeta
MetaのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は、2025年をAIにとって「決定的な年」と位置づけています。Metaは、AIインフラへの投資と人材採用に600億ドルから650億ドルを費やす計画です。Meta AI(Metaのパーソナルアシスタント)は、現在7億人の月間アクティブユーザーを抱えており、今年は10億人に達する見込みです。
AI広告ツールへの高い関心
Metaが提供する生成AI広告ツールは、広告主の関心を集めており、画像生成、動画生成、テキスト生成ツールが提供されています。特に、2024年10月に導入された動画生成ツール「Image Animation」は、毎月数十万の広告主が利用しています。Metaは、AI技術を活用した広告ツールの導入を加速させることで、広告主の満足度向上を目指しています。
Advantage+ショッピングキャンペーンの成長
MetaのAI広告ツール群であるAdvantage+ショッピングキャンペーンは、2024年第4四半期に前年比70%の成長を遂げ、年間収益は200億ドルを超えました。Metaは、Advantage+へのアクセスを簡素化し、広告主が手動キャンペーンとAI駆動キャンペーンのどちらかを選択する必要がないように取り組んでいます。
Threads広告の導入と今後の展望
Metaは、Twitter(現X)に対抗するマイクロブログアプリ「Threads」にも広告を導入しました。ただし、2025年においてThreads広告がMetaの収益に大きく貢献することは期待されていません。Metaは、引き続き既存の広告フォーマットの精度向上と、新しい広告フォーマットの導入を通じて収益成長を目指すとともに、AI技術を活用した広告ソリューションの開発に注力していきます。
デジタルマーケターが注目すべきポイント
MetaのAI戦略は、デジタルマーケターにとって無視できないトレンドです。AI技術を活用した広告ツールは、今後ますます進化し、広告効果の向上に不可欠となるでしょう。Metaの動向を注視し、これらのツールを積極的に活用することで、競争優位性を確立することができます。
参考サイト
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