消費者行動を可視化する来店計測広告の最前線

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消費者行動を可視化する来店計測広告の最前線

消費者の行動を可視化し、来店を促進する広告施策の最前線について、株式会社インティメート・マージャーの簗島亮次氏と株式会社プリンシプルの渡邉祐太氏が解説します。オンラインとオフラインの垣根を越えて、効果的な広告運用を実現するためのポイントを探ります。

 

登壇者紹介

株式会社インティメート・マージャーの代表取締役社長である簗島亮次氏は、2013年に、Googleのレイ・カーツワイル氏が2020年に起こると予測した「ありとあらゆるデータがひとつに統合される」未来を見据えて、同社を創業しました。2019年10月には東証マザーズに上場を果たしています。上場後は、クッキー規制個人情報保護法に関する総務省のワーキンググループでの講演や、各種新聞社への寄稿など、専門家として多数の実績を持っています。現在は、国内外の大手プラットフォーマーに対し、クッキー規制への対応策となるソリューションを提供しています。

株式会社プリンシプルの広告チームコンサルタントである渡邉祐太氏は、前職では広告企画営業に従事し、現在は広告コンサルタントとして、BtoB保険業界通信業界などの案件を担当しています。ターゲットユーザーを軸としたLPO施策や、GA4分析に基づく集客最大化を中心に、クライアントの成長に向けた伴走支援を行っています。

 

セミナーの背景と問題意識

オンライン上での購入に至らないユーザーが多く存在しており、実店舗への来店促進が課題となっています。オンラインとオフラインの行動の障壁は大きく異なっており、ユーザーがデバイス上で店舗情報を見たとしても、実際に来店したかどうかを把握するのは難しい状況です。

こうした課題に対しては、来店計測によってユーザーの興味関心位置情報を把握し、行動と紐づけることで、コンバージョンにつなげていくことが重要です。

理想的には、POSデータと広告データを連携させることが目標ですが、日本ではその統合がまだ発展途上にあります。たとえば、来店したユーザーにアンケートを実施して購買意欲の変化を見るといった手法もありますが、まずは確実に来店を計測することが必要とされています。

 

キーメッセージと発言ハイライト

オンラインとオフラインをつなぐことで、広告の成果をさらに高めることができます。特に、来店数を増やすためには、オンライン上での広告施策が欠かせません。

来店を計測した後に、実際に購入まで至っているかどうかを可視化するのは一番したいことではあります。(渡邉氏)

 

来店計測を行うことで、どのキャンペーンが効果的であったのかを把握することができ、次の施策へのアイデアが広がります。また、チラシウェブ広告のバランスを最適化する際にも役立ちます。

小売りの会社さんも、この来店計測というところは見える化できることによって集客の施策に生かしていくみたいなところも話に出てきていたりします。(簗島氏)

 

実践的な取り組みと事例

ある家電メーカーの事例では、ウェブ広告に接触したユーザーのサイト内での行動を追跡し、全国の家電量販店における来店状況を計測しました。店舗別都道府県別の来店割合、来店単価などの指標を算出し、次の施策につなげるためのレポーティングを行いました。

また、オンラインとオフラインのデータを統合し、Google Analytics 4を活用することで、ユーザーのタッチポイントを可視化することが可能です。さらに、来店コンバージョンGoogle広告に返すことで、新規ユーザーへの類似セグメント配信や、来店CVの最適化にも取り組むことができます。

 

今後の展望とまとめ

来店計測が可能な広告媒体は増加しており、複数のチャネルを活用した来店促進戦略を実現しやすくなっています。オンラインとオフラインのデータ連携を進め、ファネル全体を視野に入れて施策を展開することで、より多くの来店を見込めるようになります。

現時点ではまだ黎明期にありますが、来店計測の重要性は今後ますます高まっていくと考えられます。オンラインとオフラインの垣根を越えた広告施策を実現するためには、データ活用を基盤とした取り組みが求められています。株式会社インティメート・マージャーと株式会社プリンシプルは、こうした取り組みを支援していきます。

消費者行動の可視化来店計測は、これからの広告施策に欠かせない要素です。自社の課題に応じて、来店計測広告の活用をぜひご検討ください。

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