求職者ジャーニーマップ作成のステップ
最近注目されている「求職者ジャーニーマップ」の作成の手順の例を知りたいという声が多かったのでステップの例をご紹介できればと思います。
ステップ1:ペルソナ(候補者像)の設定
- どのような求職者をターゲットとするかを明確化します。
- 年齢、性別、経験、スキル、価値観、キャリアパス、転職理由など、具体的なペルソナ像を設定します。
- 過去の採用活動データや市場調査などを活用すると、より具体的なペルソナ設定に役立ちます。
ステップ2:ジャーニーの段階設定
- 求職者が応募に至るまでの行動を、段階的に分解します。
- 各段階は、求職者の視点から自然な流れになるように設定することが重要です。
例:
- 認知段階:企業や求人情報の存在を知る
- 興味・関心段階:企業や求人内容について深く調べる
- 応募検討段階:応募するかどうかの意思決定を行う
- 応募段階:実際に応募書類を作成・提出する
- 選考段階:企業による書類選考、面接を受ける
- 入社決定段階:内定承諾、入社手続きを行う
- オンボーディング段階:入社後、企業に馴染むためのプロセス
ステップ3:各段階におけるタッチポイントとチャネルの明確化
- 各段階において、求職者は企業のどの情報に触れているのか(タッチポイント)、そして、どのような経路でその情報にたどり着くのか(チャネル)を明確にします。
例:
- 認知段階:
- タッチポイント:求人広告、企業ウェブサイト、SNS広告など
- チャネル:検索エンジン、SNS、求人情報サイトなど
- 興味・関心段階:
- タッチポイント:企業ウェブサイト、求人情報ページ、社員インタビュー記事など
- チャネル:企業ウェブサイトへのダイレクトアクセス、求人情報サイト、企業ブログなど
ステップ4:各タッチポイントにおける求職者の感情や思考の分析
- 各タッチポイントにおいて、求職者はどのような感情を抱き、どのような思考プロセスを経て次の行動に移るのかを分析します。
- 候補者体験向上のためには、ネガティブな感情や思考を特定し、その要因を解消することが重要です。
例:
- 企業ウェブサイトを見た時:
- 企業理念やビジョンに共感できたか
- 事業内容や募集職種について分かりやすく説明されていたか
- 自分に合った求人情報を見つけやすかったか
- 応募書類を作成する時:
- 応募書類の提出方法が分かりやすいか
- 応募書類の項目は適切か
- 提出にかかる手間や時間は適切か
ステップ5:改善点の抽出と具体的な施策への落とし込み
- 上記の分析結果をもとに、求職者ジャーニー全体のどの段階においても、企業側が提供する情報や体験を改善できるかを検討します。
- 改善点に基づいて、具体的な施策を検討します。
例:
- 応募書類の提出方法が分かりにくいという意見が多い場合:
- 応募ページのデザインや説明文を見直し、分かりやすく改善する
- 応募方法に関するFAQページを作成する
- チャットボットを導入し、応募に関する質問に自動で回答する
- 企業ウェブサイトを見た際に、自分に合った求人情報を見つけにくいという意見が多い場合:
- 求人情報の検索機能を改善する
- 求人情報を職種、業界、勤務地などで絞り込めるようにする
- おすすめの求人情報を表示する機能を追加する
これらのステップを通じて、求職者にとって魅力的で、スムーズな転職活動を実現できる求職者ジャーニーマップを作成し、採用活動の成功につなげることが重要です。
株式会社インティメート・マージャー代表取締役社長。
インティメート・マージャーでアドテクノロジーの事業領域で収集したオルタナティブデータを他の事業領域でも活用していく取り組みにトライしています。
この記事の中ではオルタナティブデータのセールステック領域での活用(インテントデータ)、小売領域での活用(リテールデータ)、金融領域での活用(クレジットスコア)、リサーチ用のデータ(インサイトデータ)などでの活用事例や海外での事例をご紹介させていただいています。
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