データ活用とWeb接客の連携で実現する顧客体験の向上とは?

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データ活用とWeb接客の連携で実現する顧客体験の向上とは?

顧客体験の向上は、多くの企業にとって重要な課題だ。そのカギを握るのが、データ活用とWeb接客の連携だという。今回は、データ活用を得意とする株式会社インティメート・マージャー代表取締役の簗島亮次氏と、Web接客ツールを提供する株式会社Sprocket CEOの深田浩嗣氏に、顧客体験向上の秘訣について伺った。

データ活用の重要性が増す中で直面する課題とは

簗島氏は、アドテクノロジーの領域で培ったデータ活用のノウハウを活かし、他領域のDX支援にも乗り出している。しかし、昨今のCookie規制強化により、ユーザー像の把握が困難になりつつあるという。

もはやインターネット広告でトラッキングできるユーザーは4割程度。残りの6割はどんな人かわからない状態です。しかも、Cookie取得可能ユーザーと取得不可能ユーザーでは、属性やニーズが大きく異なることも。総合的にユーザー理解をするのは容易ではありません。(簗島氏)

 

Web接客の現場で起きているギャップ

深田氏は、Web接客の現場で、データ活用の課題を指摘する。

Web広告の配信条件と、Web接客のシナリオ設計の間にギャップがあるんです。例えば広告では男性/20代といったセグメントで配信していても、Web接客側では課題解決ベースでシナリオ設計をするので、うまく連動できていない。お互いに必要な情報を共有し、連携することが重要だと感じています。(深田氏)

 

連携の第一歩は「お互いに見せ合うこと」

では、具体的にどのように連携を進めるべきか。2人は口を揃える。

連携の第一歩は、お互いの情報を見せ合うこと。例えば広告の配信条件やクリエイティブ、Web接客のシナリオ設計に必要なデータなど、今は共有できていない情報がたくさんあります。そこを見せ合うだけでも、お互いの施策の精度は上がるはずです。(簗島氏・深田氏)

 

AIを活用し、データとナレッジをつなぐ

加えて簗島氏は、ChatGPTに代表されるAIの活用にも言及した。

弊社ではChatGPTを使って、サードパーティデータを分析し、レポーティングする取り組みを進めています。専門的なデータも、ChatGPTを介することで、誰にでもわかりやすい言葉に変換できる。分析結果をナレッジとして現場に届けやすくなるんです。データとナレッジをつなぐ触媒としてのAIの可能性を感じています。(簗島氏)

 

顧客体験向上のカギは「PDCAを回し続けること」

最後に、顧客体験向上の取り組みを進める上で重要なことを深田氏が語った。

顧客体験向上の施策は、PDCAを回し続けることが重要です。お客様の反応を見ながら、仮説検証を繰り返す。大切なのは『お客様起点で考え続けること』。お客様の反応を見て、また仮説を立てて検証する。その繰り返しが顧客体験を向上させるカギだと思います。(深田氏)

データ活用とWeb接客の連携、そしてPDCAサイクルを回し続ける。顧客体験向上への道のりは決して平坦ではないが、2人の話を聞いて、その実現に向けた示唆を得られたのではないだろうか。

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