クッキー規制とシフトすべきマーケティング戦略 – 最新情報と対策方法

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クッキー規制とシフトすべきマーケティング戦略 – 最新情報と対策方法

本記事では、クッキー規制の最新情報と対策方法について、株式会社インティメート・マージャー代表取締役 簗島亮次氏、株式会社OPTEMO 代表取締役 小池桃太郎氏のお二人にお話を伺いました。

 

登壇者紹介

簗島亮次氏は、株式会社インティメート・マージャーの代表取締役を務めています。同社は、データマネジメントプラットフォームDMP)の提供・運用・開発を行っており、クッキー規制対策のサービスにも注力しています。

弊社では、クッキーが取れないブラウザに向けたソリューションを提供しています。リターゲティング広告の代替となるものや、動画広告による認知獲得など、クッキーを使わずにアプローチする方法を提案しています。(簗島氏)

 

小池桃太郎氏は、株式会社OPTEMOの代表取締役です。同社は、ウェブサイト上で企業とお客様がコミュニケーションを取れるサービス「OPTEMO」を提供しています。ファーストパーティークッキーを活用し、自社のウェブサイトに来たお客様とリアルタイムでチャットや音声通話ができる機能を有しています。

クッキー規制によって、温度感の高いお客様をどう見つけてアプローチするかが重要になります。弊社のサービスは、自社ウェブサイト上でお客様とダイレクトにコミュニケーションを取れるので、クッキー規制の影響を受けにくいソリューションだと考えています。(小池氏)

 

クッキー規制とは

クッキー規制には、法律面での規制とブラウザの規制の2つの側面があります。法律面では、日本の個人情報保護法やEUのGDPR等が該当します。一方、ブラウザの規制としては、SafariのITP(Intelligent Tracking Prevention)やGoogleのサードパーティークッキー規制などが挙げられます。

これらの規制により、デジタルマーケティングにおけるターゲティングトラッキングユーザー分析が難しくなることが予想されます。すでに日本国内でも、サードパーティークッキーが取得できないブラウザの割合が増加しており、広告効果の低下を実感している企業も出てきています。

 

クッキー規制の影響と対策

クッキー規制の影響が特に大きいのは、インターネットメディアを運営する企業です。広告表示単価の下落により、広告収入が大幅に減少する可能性があります。一方、広告主側は、CPM(1,000インプレッション当たりの単価)が下がることで、同じ予算でより多くの広告を配信できるようになるかもしれません。ただし、ターゲティングの精度を保つための工夫は必要です。

各プラットフォームやベンダーは、クッキー規制対策のソリューションを提供し始めています。Googleの「プライバシーサンドボックス」やアドテクノロジー企業の代替ID、コンテキストマッチ型の広告配信など、クッキーに依存しない手法が登場しつつあります。

クッキー規制対策として、オープンインターネットとウォールドガーデンでアプローチが異なります。ウォールドガーデンの場合、自社の持つデータを活用してターゲティングの精度を高めることが重要です。一方、オープンインターネットでは、サードパーティークッキーの代替となるIDやコンテキストマッチ型の広告配信などを活用していく必要があります。(簗島氏)

 

シフトすべきマーケティング戦略

クッキー規制時代に求められるのは、ファーストパーティーデータの活用です。自社サイトへの訪問者データを蓄積し、適切に分析・活用することで、マーケティングの効果を高めることができます。

弊社のサービスを使えば、自社サイト上でお客様の行動を可視化し、リアルタイムでコミュニケーションを取ることができます。これにより、潜在顧客の興味関心を把握し、最適なアプローチを行うことが可能です。クッキー規制の影響を受けにくい、ファーストパーティーデータを活用したマーケティング手法だと言えます。(小池氏)

 

これまでのデジタルマーケティングに加え、まだ手をつけられていない施策にもチャレンジしてみるのが良いでしょう。例えば、オフラインとオンラインのデータ連携により、リアルの行動データを活用するのも一案です。小売業界などでは、オフラインの購買データとオンラインの行動データを紐付けることで、マーケティングの精度を高めている企業もあります。(簗島氏)

 

まとめ

クッキー規制は、デジタルマーケティングに大きな影響を与えます。サードパーティークッキーに依存したターゲティングや効果測定が難しくなる一方で、ファーストパーティーデータの重要性が高まっています。自社サイトを起点としたマーケティング施策や、オンラインとオフラインのデータ連携など、新たなアプローチにチャレンジすることが求められます。

クッキー規制は避けられない変化です。今までと同じ方法では、広告効果は悪化の一途をたどるでしょう。デジタルマーケティングの領域に留まらず、あらゆる施策を検討し、自社に合ったベストプラクティスを見つけていくことが重要です。(簗島氏)

 

クッキー規制をチャンスと捉え、自社サイトにおける顧客体験の向上に注力するのが良いでしょう。弊社のようなソリューションを活用し、ウェブ接客の最適化を図ることで、コンバージョン率の向上や商談化率の改善が期待できます。(小池氏)

 

クッキー規制は、マーケターにとって新たな挑戦である一方、ファーストパーティーデータを軸とした施策にシフトする好機でもあります。自社に適したマーケティング戦略を構築し、着実に実行していくことが求められます。

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