コロナウイルス影響下でのマーケティング予算削減とデジタル化の推進

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マーケティング予算はさらなる削減が予想される

ガートナーの年次CMO調査によると、コロナウイルスの影響により様々な企業でマーケティング予算が大幅に削減されています。これは、売上が大幅に減少し、不確定要素が増えたために生じたと分析されています。また、デジタルマーケティングに予算を割きたい企業が増えていることも削減の一因とされています。このため、今後中長期的にもマーケティング予算の削減は続くことが予想されます。

デジタルマーケティングの重視が必要

一方、マーケティング予算の全体が減少傾向にある中で、デジタルマーケティングに関しては予算が増加傾向にあります。これは、コロナウイルスの影響で消費者行動がデジタル化し、インターネットを介した情報取得、購買行動が常態化したことが背景にあります。また、デジタルマーケティングを総合的に計画することで、より効率的に顧客の興味やニーズに対応できると認識されています。

ビッグデータを活用した最適化

これからのマーケティングでは、ビッグデータを活用することが重要です。これにより、消費者の行動や嗜好を詳細に把握した上で、さまざまな施策を精緻に計画し、効果的に推進することが可能です。特に適切な分析により広告予算を最適化できることが電通から明らかにされています。すなわち、今後マーケティングの予算配分において、ビッグデータへの投資とその分析能力を強化する必要性が課題として浮上しています。

マーケティングの効果測定と再配分

そして、最終的にはマーケティングの成果を正確に測定し、予算配分を評価、再分配することが重要です。たとえば、SEO効果が高い施策には更に投資を増やし、効果が見込めない施策からは予算を引き揚げるなどの対応が求められます。これにより、限られた予算の中で最大の成果を上げることが可能となるでしょう。つまり、デジタルマーケティング時代における予算配分の方向性としては、ビッグデータの分析と効果測定の徹底が必須となると言えるのです。