リファラースパムによるGoogleアナリティクスへの影響と対処法

アクセス解析

デジタルマーケティング担当者にとって、Googleアナリティクスは欠かせないツールの一つです。しかし、そのデータの信頼性を脅かす存在として「リファラースパム」が問題となっています。本記事では、リファラースパムがGoogleアナリティクスに与える影響と、その対処法について解説します。

リファラースパムとは

リファラースパムとは、アクセス解析でリファラー情報を意図的に偽装した迷惑行為を指します。リファラー情報とは、ユーザーがどのサイトやリンクからアクセスしてきたかを示す参照元情報のことです。通常、Webサイトのアクセス解析では、このリファラー情報を通じて訪問者の流入元を確認します。しかし、リファラースパムは、アクセス元を確認する人をスパムサイトに誘導するために、スパムサイトからアクセスするという悪質な行為なのです

リファラースパムがGoogleアナリティクスに与える影響

リファラースパムは、Googleアナリティクスのデータに以下のような影響を与えます。

正確なデータの把握が困難に

リファラースパムは、運営しているサイトとは無関係のアクセスです。これらのスパムアクセスが混在することで、正確な分析が妨げられ、デジタルマーケティングに必要な信頼性の高いデータを得ることが難しくなります。特にSEOやWeb広告の効果検証では、リファラースパムによってデータの信頼性が損なわれる可能性があります。その結果、施策の費用対効果の確認や改善が正しくできなくなるでしょう

サーバーへの負荷増大

リファラースパムは短期間に大量のアクセスを繰り返すため、サーバーへの負担が増加します。ページの表示速度が低下するなど、サイトのパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります

SEO評価の低下リスク

検索エンジンはユーザーにとって有益なサイトを高く評価します。リファラースパムによって不適切なサイトからの被リンクが増えると、SEO評価が下がるリスクがあります

リファラースパムへの対処法

リファラースパムへの対処法として、以下の方法が有効です。

リファラースパムを見極める

まずは、Googleアナリティクスの参照元レポートから、リファラースパムを見極めることが重要です。見慣れないドメイン名、特に海外サイトからのアクセスは要注意です。また、自社サイトとは異なるホスト名からのアクセスにも注目しましょう。リファラースパムはサイトを経由せずにGoogleアナリティクスにデータを送信するケースが多いため、ホスト名が異なることで判別できます

ボットフィルタリング機能を使用する

Googleアナリティクスの「ボットフィルタリング機能」を使うことで、既知のリファラースパムやボットによるアクセスデータを除外できます。管理画面から「ビューの設定」を選択し、「ボットのフィルタリング」のチェックボックスにチェックを入れるだけで設定完了です。

フィルタ設定でリファラースパムを除外する

特定のリファラースパムを除外するには、Googleアナリティクスのフィルタ設定を使用します。管理画面から「フィルタ」を選択し、除外したいドメインやIPアドレスを指定することで、そのアクセスデータをレポートから除外できます。ただし、フィルタ設定は慎重に行う必要があります。設定ミスによって必要なデータまで除外してしまう可能性があるためです。フィルタ設定前に、必ずテスト用のビューを作成し、設定内容を検証することをおすすめします

まとめ

リファラースパムは、Googleアナリティクスのデータの信頼性を脅かし、正確な分析を妨げる厄介な存在です。サイトの運営に直接の悪影響を及ぼすだけでなく、SEO評価の低下リスクもはらんでいます。リファラースパムを完全に防ぐことは難しいですが、本記事で紹介した対処法を適切に実施することで、その影響を最小限に抑えることができるでしょう。デジタルマーケティング担当者は、定期的にGoogleアナリティクスのレポートをチェックし、リファラースパムの兆候がないかを確認することが大切です。疑わしいアクセスを発見したら、速やかに対処を行いましょう。データの信頼性を担保し、正確な分析に基づいた施策を行うことが、デジタルマーケティングの成功につながります。リファラースパムという脅威に負けることなく、Googleアナリティクスを有効活用していきましょう。

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