実は簡単にできる!データ活用とパーソナライゼーションの初めの一歩

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実は簡単にできる!データ活用とパーソナライゼーションの初めの一歩

データ活用パーソナライゼーションに興味はあるけれど、何から始めたらよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、株式会社インティメート・マージャーと株式会社アピリッツが開催したセミナーをもとに、データ活用の重要性実践の始め方についてわかりやすく解説します。

 

登壇者紹介

本セミナーには、データ活用の第一人者である3名の登壇者が参加しました。

株式会社インティメート・マージャー 代表取締役社長の簗島亮次氏は、データを使った課題解決に長年取り組まれてきました。MRIを使った脳科学研究や、ディープラーニングの初期アルゴリズムコンテストで世界3位に入賞した実績があり、データ解析のエキスパートとして知られています。

同社の経営企画室 室長の五十嵐政貴氏は、デジタルマーケティング領域におけるデータ活用支援を担当されています。

株式会社アピリッツのWEBコンサルタントである斉藤嘉人氏は、CVR改善に長く取り組まれており、現在はデータ計測基盤の構築や活用支援を行っています。

本セミナーには、データ活用の第一人者である3名の方々に登壇いただきました。

 

セミナーの背景と問題意識

近年、データ活用の重要性が叫ばれています。その背景には、以下のような問題意識があります。

  1. ウェブ広告の精度が低下しており、広告コストが上昇していることです。
  2. サードパーティークッキーの規制により、これまで取得できていた情報が取得できなくなっていることです。
  3. 一方で、AIの進化によって分析作業が自動化され、データ活用のハードルが下がってきていることです。

こうした状況の中で、企業が自社にあるデータをどう活用するかが問われています。

 

キーメッセージと発言ハイライト

登壇者の方々からは、示唆に富む発言が数多く飛び出しました。

簗島氏は、アナログな領域こそデータ活用の効果が大きいと指摘します。

勘と経験で何かしらの意思決定がされている度合いが大きければ大きいほど、改善度合いが大きいっていうのはあるかもしれないですね。(簗島氏)

 

また、「結果のデータ」だけでなく、「結果に至るまでのプロセスのデータ」を取ることが重要だと述べています。

GoogleアナリティクスやSalesforceには多くの結果データがありますが、それだけでは不十分です。テストでいうと点数だけがわかる状態で、どこを間違えたかという情報がないのと同じです。(簗島氏)

 

斉藤氏は、データ活用の始め方として、自社にあるデータを棚卸しすることを提案しています。

会議の議事録や商談の会話データなども分析対象になります。成果が出ているチームがどんな議論をしているのかを知る手がかりにもなります。(斉藤氏)

 

また、アンケートの活用も有効だと述べています。

既存のお客様に、今後どうしていきたいかや、なぜ自社と取引を始めたかを尋ねることで、より効果的な施策に活かすことができます。(斉藤氏)

 

実践的な取り組みと事例

インティメート・マージャーでは、10億IDに及ぶ膨大なデータを活用し、企業のマーケティング支援を行っています。たとえば、自社サイトに来訪したユーザーの属性や興味関心を分析してペルソナを作成し、それに合わせた訴求文やコンテンツを用意しています。また、離脱ユーザー休眠顧客の行動理由を分析し、改善策の立案にもつなげています。

一方、アピリッツでは、データ計測基盤の構築をはじめ、データの一元集約可視化・分析支援を行っています。あるアパレルブランドの事例では、実店舗で購入済みの商品がウェブで再びレコメンドされてしまうという問題が発生していました。データ連携によって、このようなミスコミュニケーションを防ぎ、より正確なパーソナライゼーションを実現しています。

 

今後の展望とまとめ

これからの時代は、データ活用が前提のマーケティングが一般的になっていくと考えられます。特に、ChatGPTに代表されるAIの進化によって、誰でも簡単にデータを扱える環境が整ってきています。

まずは、自社にあるデータを整理し、「取れるデータはすべて取得する」という姿勢で臨むことが大切です。そのうえで、AIを活用して仮説検証を繰り返すことが求められます。

データ活用は一朝一夕に成果が出るものではありません。地道な取り組みの積み重ねが、やがて効果的なマーケティング売上アップという成果につながっていきます。

まずは、できるところからデータ活用の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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