もう雨の日も怖くない!自分にぴったりの「濡れない・蒸れない」最強レインウェアを見つける方法
雨の日のお出かけ、通勤、アウトドア…。想像するだけで気分が沈んでしまう方も多いのではないでしょうか?
傘をさしても濡れてしまう。ウェアの中は汗でベタベタ…。せっかくの予定も台無し、おしゃれも楽しめない…そんな経験はありませんか?
でも、諦めるのはまだ早い!
現代のレインウェアは、ただ雨をしのぐだけのものから、高い機能性と快適性、そしてデザイン性を兼ね備えた高機能アパレルへと進化しています。
この記事では、あなたを雨の日のストレスから解放する、最適なレインウェア選びの秘訣を徹底解説します。
この記事を読めば、雨の日でも快適に、そしておしゃれに過ごせる、あなたにとっての「最高の一着」を見つけることができるはずです!
レインウェア選びで失敗しないための重要ポイント
レインウェアを選ぶ際に、まず理解しておきたいのが基本的な性能を示す用語です。これらの意味を知ることで、製品のスペックを正しく判断できます。
「防水」「耐水」「撥水」 – 正しい意味を知っていますか?
よく耳にするこれらの言葉ですが、それぞれ異なる意味を持っています。
- 撥水(はっすい):生地の表面で水を弾く性能。水滴が玉になって転がり落ちることで、生地が水を含んで重くなったり、透湿性が損なわれるのを防ぎます。
- 耐水(たいすい):生地がある程度の水圧に耐え、水の浸入を防ぐ能力。生地の裏側にコーティングやフィルムを施すことで実現されます。
- 防水(ぼうすい):より高いレベルで水の浸入を防ぐ性能。高い水圧に耐える素材(メンブレン)を使用し、縫い目からの浸水を防ぐ「シームシーリング」加工が施されている状態を指すことが多いです。
優れた撥水性は、耐水性や防水性が最大限に活かされ、快適な着心地が続くために非常に重要です。撥水性が落ちると、生地が濡れて重くなり、透湿性も低下してしまうのです(「ウェットアウト」状態)。
レインウェア選びの最重要指標:「耐水圧」と「透湿性」
レインウェアの性能を示す二大指標が、どれだけ水圧に耐えられるかを示す「耐水圧」と、衣服内の蒸れ(水蒸気)を外に出す能力を示す「透湿性」です。
耐水圧 (Water Pressure Resistance)
生地の上に立てた筒にどれくらいの高さまで水を入れても染み込まないかを示す数値で、単位はmmです。数値が大きいほど、強い雨に耐えられます。
- 300mm:小雨程度(撥水加工レベル)
- 2,000mm:やや強い雨、体重75kgの人が濡れたベンチに座ったときの水圧
- 10,000mm以上:大雨
- 20,000mm以上:嵐、ひざまずいたときの水圧、自転車など圧力がかかる場合
通勤・通学で座ったり自転車に乗る場合は、2,000mm以上の耐水圧が欲しいところです。登山で長時間雨に打たれたり、濡れた地面に座ったり、バックパックで圧力がかかったりする場合は、さらに高い耐水圧が求められます。
透湿性 (Breathability/Moisture Vapor Transmission Rate)
生地1㎡あたり24時間で何gの水蒸気を外に出せるかを示す数値で、単位はg/m²/24hです。数値が大きいほど、汗による蒸れが少なく快適です。
- 安静時:約2,000g/m²/24h
- 日常使用:5,000~10,000g程度
- 激しい運動や登山:10,000g以上
透湿性が低いウェアで運動すると、汗が水蒸気として排出されず、ウェア内で結露してしまい、結局濡れたように不快な思いをすることがあります。これがレインウェアの代表的なデメリットの一つです。かつては高い防水性と透湿性の両立は難しい「相反する要求」でしたが、ゴアテックス®などの高性能素材の登場により、両立が進んでいます。
ただし、レインウェアは使用頻度や経年によって、耐水・透湿機能が低下することもデメリットとして知っておきましょう。定期的なメンテナンスや買い替えの検討が必要です。
あなたの用途に合わせた「2つの選び方」を徹底解説!
数あるレインウェアの中から最適な一着を見つけるために、ここでは「機能性(スペック)」と「利用シーン・価格帯」という2つの切り口で選び方を解説します。
選び方その1:重視する「機能性(スペック)」で選ぶ
活動内容によって求められる機能は異なります。特に厳しい環境下での使用や、運動量の多いアクティビティには、高いスペックが不可欠です。
生地の構造:2層・2.5層・3層レイヤー
生地の構造は、耐久性、重量、着心地、価格に影響します。
- 2層 (2レイヤー):表生地+防水透湿メンブレン+独立した裏地。柔らかく動きやすいが、耐久性はやや劣る。日常使いや保温性重視のモデルに多い。
- 2.5層 (2.5レイヤー):表生地+防水透湿メンブレン+メンブレン保護のための特殊プリントや薄いコーティング。軽量・コンパクトで携行性に優れる。比較的安価なモデルや緊急用シェルに多い。ユニクロのブロックテック®など。
- 3層 (3レイヤー):表生地+防水透湿メンブレン+内側の保護層(トリコットなど)を圧着。最も耐久性が高く、摩擦にも強い。本格的な登山や過酷な環境下での使用に適しており、高価格帯モデルに多い。GORE-TEX 3層構造などが代表的。
その他の注目すべき機能
- シームシーリング/止水ファスナー:縫い目やジッパーからの水の浸入を防ぐ加工。完全防水には必須の機能です。
- ベンチレーション:脇下のジッパーなどで物理的にウェア内の湿気を排出する機能。透湿性が高い素材でも蒸れる場合があるため、特に運動量の多い活動では重要です。
- パッカブル仕様:自身のポケットや収納袋にコンパクトに収納できる機能。携帯に便利です。
- フード設計:視界を妨げず、頭にフィットし、雨風を防ぐための調整機能やツバの有無。ヘルメット対応のフードもあります.
選び方その2:利用シーンや「価格帯」で選ぶ
どのような場面で使うことが多いか、そして予算はどれくらいかによって、適したレインウェアのタイプやグレードが変わってきます。
レインウェアのタイプ
- 上下セパレート:ジャケットとパンツが分かれており、全身をカバーできる最も汎用的なタイプ。登山やサイクリング、日常使いまで幅広く対応。着脱の手間はかかるが、動きやすさと保護力が高い。
- レインコート:丈が長く、上半身から太ももをカバー。通勤・通学や街歩きに適しており、スーツの上から羽織っても違和感のないデザインが多い。ポンチョよりスリムな印象。
- レインポンチョ:頭からかぶる手軽さが魅力。リュックサックを背負ったまま着用でき、通気性も良い。ただし、強風時にはめくれ上がりやすく、激しい雨では足元が濡れやすいデメリットもあります。フェスや街歩き、自転車時の荷物カバーにも便利。
完璧な万能タイプは存在しないため、自身の主な使用目的と、何を優先するか(カバー力、動きやすさ、手軽さ、携帯性など)を決めることが重要です。
価格帯別の特徴
- 低価格帯(~約1万円):日常使いや小雨程度に対応できるモデルが中心。撥水加工や基本的な防水・透湿機能を備えているものが多い。ワークマンやユニクロ、KiUなど。
- 中価格帯(約1~3万円):より信頼性の高い防水透湿素材を使用し、軽いアウトドアにも対応できるモデルが増える。機能性とデザインのバランスが良い製品が多い。モンベルのエントリーモデルやコロンビア、ノースフェイスの一部モデルなど。
- 高価格帯(約3万円~):GORE-TEX Proなどの最高級素材や最先端技術を投入した、本格的な登山や厳しい環境下に対応するモデル。耐久性、軽量性、機能性の全てが高いレベル。モンベル、ノースフェイス、パタゴニア、ミレー、アークテリクスなど。
特に本格的なモデルや上下セットのレインウェアは、しっかりとした作りで重量がある場合も。ECサイトで購入すれば、重たい商品でも自宅まで届けてもらえるため、持ち帰りの負担がなく非常に便利です。
【選び方別】おすすめレインウェア厳選6モデル
ここでは、先ほど解説した2つの選び方に沿って、おすすめのレインウェアを合計6つご紹介します。すべてソースに基づいた情報です。
「機能性重視」で選ぶ!おすすめ3選
高い防水性、透湿性、耐久性など、本格的な機能性を求める方におすすめのモデルです。
モンベル ストームクルーザー ジャケット

タイプ:ジャケット
価格帯:高価格帯(約3万円~)
主な素材:GORE-TEX 3層 (C-Knit™バッカー等)
耐水圧:≥20,000mm
透湿性:≥20,000g/m²/24h
特徴:モンベルのフラッグシップモデルの一つで、軽量性と耐久性、卓越した防水透湿性のバランスに優れています。フルシームテープ処理、止水性の高いアクアテクト®ジッパー、3方向調整可能なフードなどを備え、縫製箇所を減らすK-Monoカットも採用されています。本格登山や長期縦走など、厳しい環境での信頼性を求める方におすすめです。
ミレー ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット

タイプ:ジャケット
価格帯:高価格帯(約3万円~)
主な素材:DRYEDGE™ TYPHON 50000 3L(3層ニットバッカー)
耐水圧:20,000mm
透湿性:50,000g/m²/24h
特徴:群を抜く高い透湿性(50,000g/m²/24h)が最大の特徴で、「ムレにくい」を徹底的に追求したモデルです。非常に柔らかくストレッチ性に富んだ生地は、従来のレインウェアの硬いイメージを覆す快適な動きやすさを提供します。軽量で、人間工学に基づいたフィット感も魅力。激しい運動を伴うアクティビティで、蒸れにくさと快適な着心地を最優先したい方におすすめです。
パタゴニア トレントシェル 3L・ジャケット

タイプ:ジャケット
価格帯:中価格帯(約2万円~3万円)
主な素材:H2No® パフォーマンス・スタンダード適合 3層 (リサイクル素材、PFCフリーDWR)
耐水圧:初期≥20,000mm (洗濯後10,000mm維持)
透湿性:メーカー基準(非公開ながらGore-Texに匹敵レベルを目指す)
特徴:パタゴニア独自の厳しい基準をクリアしたH2No®素材を採用した耐久性の高い3層構造ながら、比較的手頃な価格帯。環境に配慮したリサイクル素材やPFCフリー撥水加工も特徴です。2方向調整可能なフード、ピットジップ、パッカブル機能を備え、登山やハイキング、日常使いまで幅広く使えます。耐久性とコストのバランスを重視し、環境意識の高いユーザーにおすすめです。
「利用シーン・価格帯重視」で選ぶ!おすすめ3選
通勤・通学、街歩き、フェスなど、日常的なシーンや手軽さ、コストパフォーマンスを重視する方におすすめのモデルです。
ワークマン イナレムストレッチレインスーツ (上下セット)

タイプ:上下セット
価格帯:低価格帯(約5,000円~8,000円程度)
主な素材:INAREM®(独自開発透湿防水素材)
耐水圧:20,000mm
透湿性:25,000g/m²/24h
特徴:「神コスパ」と称されるワークマンの注目モデル。この価格帯としては圧倒的な耐水圧と透湿性を誇ります。ストレッチ素材で動きやすく、フード収納や反射材も備えています。小雨から中程度の雨、自転車通勤、軽いアウトドアまで十分対応可能。初めての本格的なレインウェアや、コスパ重視の方に最適です。
ユニクロ ブロックテックパーカ(3Dカット)

タイプ:ジャケット
価格帯:低価格帯(約7,000円前後)
主な素材:ブロックテック® (2.5層)
耐水圧:小雨対応(公表なし、完全防水ではない)
透湿性:非公開
特徴:撥水、防風、透湿、耐久撥水、ストレッチの5機能を備えた高機能パーカ。軽量で、3Dカットによる程よいフィット感とスタイリッシュなデザインが魅力です。シームテープ処理や止水ジップも採用。完全防水ではないため本降りには不向きですが、都市部での日常使いや軽い雨風対策、ファッション性重視の方におすすめです。
KiU レインポンチョ(スタンダード)

タイプ:レインポンチョ
価格帯:低価格帯(約6,000円前後)
主な素材:ポリエステル (TPUラミネート)
耐水圧:≥10,000mmH2O (基本値)
透湿性:― (ポンチョのため記載なし)
特徴:30柄以上の豊富なデザイン展開で、おしゃれに雨対策ができると人気のポンチョ。耐水圧10,000mm以上で日常の大雨に十分耐え、止水ファスナーと内側シームテープ加工で水の浸入を防ぎます。ゆったりとしたシルエットで、リュックやベビーカーの上からも覆えます。手軽に着用・携帯できるため、野外フェスや街歩き、急な雨対策に最適です。
レインウェアの性能を長持ちさせるお手入れ方法
せっかく手に入れたレインウェアも、お手入れを怠ると性能が低下し、寿命が縮まってしまいます。適切なケアで、快適な状態を長く保ちましょう。
正しい洗濯方法と洗剤選び
汚れは撥水性や透湿性を低下させる原因となるため、定期的な洗濯が重要です。
- 必ず洗濯表示を確認しましょう。
- 漂白剤や柔軟剤、蛍光増白剤を含まない液体洗剤を使用します。アウトドア用品店にある専用洗剤がおすすめです。
- 洗濯機の場合はファスナーやベルクロを閉じ、ネットに入れて弱水流で。手洗いは優しく押し洗いを。水温は40℃以下が一般的です。
- 洗剤残りは性能低下の原因になるため、すすぎは念入りに(洗濯機で2回以上推奨)。
- 脱水は短時間で軽く(洗濯機で1分程度)。
撥水性の回復テクニック
使用や洗濯で落ちた撥水性は、適切な方法で回復させることが可能です。
- 熱処理:洗濯後、乾燥機(低温~中温)を使用するか、当て布をして低温アイロンをかけることで、撥水基が再活性化し、撥水性が回復することが多いです。撥水スプレーを使う前にまず試しましょう。
- 撥水スプレー/ウォッシュイン撥水剤:熱処理で不十分な場合は撥水剤を使用します。
- スプレータイプは、清潔なウェアに20cmほど離して均一に。換気の良い屋外で使用しましょう。
- ウォッシュインタイプは、洗濯後のウェアと一緒に入れるか、溶かした水に浸け置きします。製品の指示に従ってください。
定期的にお手入れをすることで、レインウェアの性能を最大限に引き出し、快適な雨の日を過ごすことができます。
まとめ:最適なレインウェア選びで、雨の日もアクティブ&快適に
レインウェア選びは、一見複雑に感じるかもしれませんが、「耐水圧」と「透湿性」という基本スペック、そして「どのようなシーンで使いたいか」という自身のニーズを明確にすることで、最適な一着が見えてきます。
全身をしっかりカバーできる「上下セパレート」、手軽でおしゃれな「レインポンチョ」、都市部に馴染む「レインコート」 など、タイプごとの特徴を理解し、目的に合わせて選びましょう。
予算に応じて、ワークマンやユニクロのような「低価格帯」 から、モンベルやノースフェイス、パタゴニアのような高機能「高価格帯」 まで、幅広い選択肢があります。
さらに、シームシーリングやベンチレーション、フード設計などの細部機能、そして購入後のお手入れ も、快適さを左右する重要なポイントです。
この記事でご紹介した知識や選び方のポイント、具体的な製品情報が、あなたにとって最高のレインウェアを見つけるための一助となれば幸いです。
あなたにぴったりの一着を見つけて、これからの雨の日も、快適に、そしてアクティブに過ごしましょう!
参考

