はじめに
BtoB企業がSEOや検索広告の成果を上げるには、ターゲット顧客の理解を深めることが重要です。当社では、顧客へのヒアリングや社内データの分析など、顧客解像度を高めるための具体的なステップを実践しています。本記事では、その取り組みについてご紹介します。
顧客理解が重要な理由
BtoBのSEO対策や検索広告では、ターゲット顧客の課題や心理を深く理解する「顧客解像度」が欠かせません。なぜなら、BtoB商材は何らかの業務プロセスに関わるものが多く、業務プロセスの理解なしには、適切なキーワードや広告文を設定できないからです。また、BtoBの購買プロセスは複雑で、複数の関係者が意思決定に関与します。そのため、購買担当者個人だけでなく、企業の特徴も考慮してペルソナを設計する必要があります。
ステップ1：ペルソナの設定
顧客理解の第一歩は、ペルソナの設定です。ペルソナとは、ターゲット顧客の具体的なイメージを表現したもので、年齢や職種、課題などを詳細に定義します。当社では、営業やカスタマーサポートへのヒアリングを通じて、顧客の属性や課題、行動パターンを洗い出します。そこから得られた情報をもとに、ペルソナを複数パターン作成します。
ステップ2：キーワードの選定
次に、ペルソナに合わせたキーワードを選定します。BtoB向けのキーワードは、大きく3つの軸で考えます。
- 指名系キーワード：企業名や製品名を含むキーワード
- サービス系キーワード：提供するサービスに関連するキーワード
- 一般系キーワード：ターゲット顧客の課題や悩みに関するキーワード
それぞれの軸で、ペルソナのニーズに合致するキーワードを幅広く収集します。その際、Googleサジェストなどのツールを活用すると効率的です。
ステップ3：コンテンツの企画と制作
選定したキーワードをもとに、SEOに最適化されたコンテンツを企画・制作します。BtoBのSEOでは、以下の点に留意が必要です。
- ターゲット顧客の課題解決に役立つ情報を提供する
- 自社の専門性や強みを訴求する
- 見込み客を獲得するための導線を設計する
当社では、ライターとSEOのスペシャリストが協力して、オリジナリティのある有益なコンテンツを制作しています。
ステップ4：広告の運用改善
検索広告の運用では、入札単価の最適化だけでなく、ターゲティングやクリエイティブの改善も重要です。ターゲティングでは、ペルソナの属性に加えて、デバイスや地域、曜日や時間帯なども考慮します。また、サイトに訪問歴のあるユーザーにリターゲティング広告を配信するのも効果的です。クリエイティブは、ターゲット顧客の心理や行動パターンを踏まえて、訴求力のあるものを制作します。ヘッドラインや説明文、ディスプレイURLを工夫し、広告の質を高めていきます。
ステップ5：PDCAサイクルの実践
SEOと検索広告の成果を最大化するには、PDCAサイクルを回し続けることが大切です。当社では、Googleアナリティクスなどのツールを使って、サイトへの流入状況や行動データを継続的に分析しています。そこから得られる示唆をもとに、コンテンツや広告の改善につなげています。また、定期的に顧客へのヒアリングを行い、ペルソナの見直しも実施。顧客理解を深化させながら、戦略の最適化を図っています。
おわりに
BtoB企業がSEOや検索広告で成果を上げるには、顧客理解が何より重要です。ペルソナ設定、キーワード選定、コンテンツ制作、広告運用など、一連のプロセスで顧客視点を貫くことが求められます。
