デジタルマーケティング担当者にとって、SEO対策は欠かせない業務の一つです。その中でも、canonicalタグの設定は重要な要素ですが、初心者にとってはわかりにくい部分もあるでしょう。本記事では、canonicalタグの基礎知識から正しい設定方法まで、わかりやすく解説します。
canonicalタグとは?
canonicalタグとは、URLの正規化のために使用されるHTMLタグです。Webサイト内で、同じ内容や類似したコンテンツを持つページが複数存在する場合、検索エンジンはどのページを評価すべきか判断に迷ってしまいます。そこで、canonicalタグを使って、検索エンジンに「このページが正規のページです」と伝えるのです。具体的には、以下のようなタグを重複ページのheadタグ内に記述します。<link rel=”canonical” href=”正規ページのURL”> これにより、検索エンジンは正規ページを認識し、適切に評価を行うことができます。
canonicalタグを設定するメリット
canonicalタグを設定することで、以下のようなメリットが得られます。
重複コンテンツの解消
Webサイト内に重複したコンテンツがあると、検索エンジンはどのページを評価すべきか判断できず、ページの評価が分散してしまいます。canonicalタグを設定することで、重複コンテンツを解消し、正規ページへ評価を集約できます。
ページ評価の集約
canonicalタグを使ってURLを正規化することで、内容が同じ複数のページの評価を1つのページに集約できます。これにより、検索エンジンから正しい評価を受けられるようになります。
クロールの効率化
重複コンテンツが多いと、検索エンジンのクローラーが無駄にページをクロールしてしまい、本来評価すべきページのクロールが遅れる可能性があります。canonicalタグを設定することで、クロールの効率を高められます。
canonicalタグの正しい設定方法
canonicalタグを正しく設定するために、以下の点に注意しましょう。
正規ページと重複ページを特定する
まず、サイト内のどのページが正規ページで、どのページが重複ページなのかを特定します。一般的に、以下のようなページが重複ページとなります。
- パラメータ付きのURL
- www有り無しのURL
- スラッシュ有り無しのURL
- index.htmlの有無によるURL
重複ページにcanonicalタグを設定する
特定した重複ページのheadタグ内に、以下のようにcanonicalタグを記述します。<link rel=”canonical” href=”正規ページの絶対URL”> 正規ページは絶対URLで指定するのがベストプラクティスです。
正規ページにはself-referentialを設定する
正規ページにも、自身のURLを指定したcanonicalタグ(self-referential canonical)を設定しましょう。これにより、正規ページであることを明示的に示せます。
canonicalタグの設定における注意点
canonicalタグを設定する際は、以下の点に注意が必要です。
正規ページと重複ページを逆に指定しない
canonicalタグで指定するURLを逆にしてしまうと、重複ページが正規ページとして認識されてしまいます。正規ページと重複ページを正しく設定しましょう。
1つのページに複数のcanonicalタグを設定しない
1つのページに複数のcanonicalタグを設定すると、検索エンジンが正規ページを判断できなくなります。1ページに1つのcanonicalタグを設定するようにしてください。
長いページを正規ページに指定しない
ニュース記事など、1つの記事が複数ページにわたる場合、2ページ目以降を重複ページとして1ページ目にcanonicalタグを設定してしまうことがあります。しかし、これは誤りです。それぞれのページで内容が異なるため、canonical設定は不要です。
canonicalタグとnoindexタグを同時に使用しない
canonicalタグとnoindexタグを同時に使用すると、検索エンジンが混乱してしまう可能性があります。noindexタグを設定したページにはcanonicalタグを設定せず、正規ページのみcanonicalタグを設定するようにしましょう。
まとめ
canonicalタグは、重複コンテンツの解消やページ評価の集約に役立つ、SEO対策に欠かせない要素です。正規ページと重複ページを特定し、正しく設定することが重要です。本記事で解説したポイントを押さえて、canonicalタグの設定を見直してみてください。正しく設定することで、検索エンジンからの評価を高め、SEOのパフォーマンスを向上させることができるでしょう。SEO対策は日々変化するため、常に最新の情報をキャッチアップし、Webサイトを最適化していく必要があります。