ディスプレイ広告とリスティング広告の使い分け方:ファネルステージ別の活用法

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告とリスティング広告の役割の違い

デジタルマーケティングにおいて、ディスプレイ広告とリスティング広告は欠かせない存在です。しかし、この2つの広告手法は、それぞれ異なる役割を持っています。ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリ上に表示される画像や動画の広告です。ユーザーの興味・関心、行動履歴、地理的な場所などを基にして精度の高いターゲティングができるため、まだ課題に気づいていない潜在顧客にアプローチし、商品やサービスの認知拡大を図ることができます。一方、リスティング広告は、主に検索連動型広告を指します。ユーザーが検索エンジンで検索した際に、検索されたキーワードに関連する広告が検索結果と共に表示されます。すでに課題を認識し、解決策を探している顕在顧客に対して、効果的にアプローチできるのが特徴です。つまり、ディスプレイ広告は潜在顧客の開拓に、リスティング広告は顕在顧客の獲得に適しているのです。

マーケティングファネルとは

この潜在顧客と顕在顧客の違いを理解するうえで重要なのが、マーケティングファネルの概念です。マーケティングファネルとは、見込み客が製品・サービスの成約・購買に至る行動過程を段階的に分けたフレームワークのことを指します。一般的に、マーケティングファネルは以下の4つの段階で構成されています。

  1. 認知(Awareness):商品やサービスの存在を知ってもらう段階
  2. 興味・関心(Interest):商品やサービスに興味を持ってもらう段階
  3. 比較・検討(Consideration):他社の商品やサービスと比較・検討してもらう段階
  4. 購入・成約(Purchase):実際に商品を購入、またはサービスを利用してもらう段階

マーケティングファネルを活用することで、消費者の一連の購買プロセスのどこに問題があるのかを浮き彫りにし、適切な施策を打つことができます

ファネルステージ別のディスプレイ広告とリスティング広告の使い分け

では、マーケティングファネルの各ステージにおいて、ディスプレイ広告とリスティング広告をどのように使い分ければよいのでしょうか。

認知ステージ:ディスプレイ広告で潜在顧客にアプローチ

認知ステージでは、まだ自社の商品やサービスを知らない潜在顧客に対して、その存在を知ってもらうことが目的となります。ここでは、ディスプレイ広告を活用するのが効果的です。ディスプレイ広告は視覚的なインパクトが強く、ユーザーの注意を引きやすいという特徴があります。また、ユーザーの興味・関心や行動履歴などを基にしたターゲティングができるため、潜在顧客に効率的にリーチできます。例えば、新商品の認知度を高めるために、ディスプレイ広告を使ってブランドメッセージを訴求することが考えられます。

興味・関心ステージ:ディスプレイ広告で興味を喚起

興味・関心ステージでは、潜在顧客が自社の商品やサービスに興味を持ち始めた段階です。ここでも、ディスプレイ広告が有効です。商品やサービスの魅力を伝える動画広告や、ユーザーを惹きつけるようなクリエイティブを用いることで、潜在顧客の興味を喚起することができます。また、リターゲティング(再ターゲティング)と呼ばれる手法を用いて、過去に自社のWebサイトを訪れたことがあるユーザーに対して、再度広告を表示することも効果的です

比較・検討ステージ:リスティング広告で顕在顧客を獲得

比較・検討ステージでは、潜在顧客が自社だけでなく、競合他社の商品やサービスも比較・検討し始めます。この段階では、リスティング広告の出番です。リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンで具体的なキーワードを検索したタイミングで表示されるため、すでに課題を認識し、解決策を探している顕在顧客に対して、効果的にアプローチできます。自社の商品やサービスのメリットを訴求し、競合他社との差別化を図ることで、顕在顧客を獲得につなげましょう。

購入・成約ステージ:リスティング広告で最終決断を促す

購入・成約ステージは、いよいよ顧客が商品を購入、またはサービスを利用する段階です。ここでも、リスティング広告が重要な役割を果たします。商品名や型番などの具体的なキーワードで検索するユーザーは、購入意欲が高い傾向にあります。そのようなユーザーに対して、リスティング広告で最後の一押しをすることで、成約率の向上が期待できます。広告文には、特典や割引など、購入を後押しするような訴求点を盛り込むのが効果的でしょう。

ディスプレイ広告とリスティング広告を組み合わせた事例

ここでは、ディスプレイ広告とリスティング広告を組み合わせて成果を上げた事例を紹介します。ある電子部品商社では、従来は展示会を中心に商品を宣伝していましたが、コロナ禍の影響で新たな戦略を立てる必要に迫られました。そこで、自社サイトへの流入数を増やすために、ディスプレイ広告とリスティング広告の出稿に力を入れました。その結果、出稿前と比べて商談件数や契約件数が大幅に増加し、問い合わせ数も増えたそうです。ディスプレイ広告で自社サイトの存在を認知させつつ、リスティング広告で具体的な商品に興味を持ったユーザーを獲得することで、順調にコンバージョンにつなげることができました。

まとめ

ディスプレイ広告とリスティング広告は、それぞれ異なる役割を持っています。マーケティングファネルの各ステージにおいて、これらの広告手法を戦略的に使い分けることが重要です。

  • 認知ステージ、興味・関心ステージ:ディスプレイ広告で潜在顧客にアプローチ
  • 比較・検討ステージ、購入・成約ステージ:リスティング広告で顕在顧客を獲得

ディスプレイ広告とリスティング広告を適切に組み合わせることで、効果的かつ効率的なマーケティング施策を展開することができるでしょう。デジタル広告の運用には高い専門性が求められます。もしお困りのことがあれば、ぜひ当社にご相談ください。豊富な運用実績を持つ当社が、貴社の課題に合わせたソリューションをご提案いたします。

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